2024年10月

10/31㈭合理的な収納設計~家づくりに関する豆知識~

 

前回、家のコストを抑えるためには

なるだけ広くつくりたいと思っている

LDK(リビングダイニングキッチン)とて

無闇矢鱈に広げようとせず

適切な広さにすべきだというお話を

させていただいたのですが、

なるだけたくさんつくりたいという

声をよくお聞きする「収納」とて

つくればつくるほどコストに跳ね返ってくるため、

適切なつくり方を知る必要があります。

 

人は余白があればそこを埋めたくなる

という性質を持っているので、

収納をつくればつくるほどさらにモノが増えて

余計に片付けにくくなるかもしれませんしね。

 

そんなわけで今回は

コストと機能性のバランスが取れた収納をつくるために

知っておいていただきたい2つのコトについて

お伝えしていきたいと思います。

 

いずれもコストを上げずに

収納力をアップさせるための基礎知識なので

ぜひ最後までお付き合いください。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

コストをアップさせずに

収納力だけをアップさせるためには、

「床面積」を増やさず

「壁面積」だけを増やすように

しなければいけません。

 

例えば、一般的に収納の奥行きは

91cmでつくられることが多いのですが、

生活の中心となるLDK付近には

こんなに奥行きが深い収納は必要ありません。

 

リビングにせよ、ダイニングにせよ、

キッチンにせよ、細々としたものが多いし、

昔に比べて全てのものが薄型化しているからです。

 

ゆえ、本来LDK付近には、

持ち物をより管理しやすくするために

奥行きの浅い収納をつくるべきなのですが、

では、そんなのお構いなしで

昔ながらの奥行きが深い収納ばかり

つくってしまった場合、

一体どうなるのでしょうか?

 

間違いなく手前に出来る余白に

何かを置いてしまうことになり、

奥にあるものが取り出しにくくなるか、

あるいは奥に置いてあるものが何なのかも

スッカリ忘れてしまうのではないでしょうか。

 

そんなわけで弊社では、

床面積を増やすよりも

壁面積を増やすよう意識しているというわけです。

 

先程の例で言うと、奥行きを半分にし

その代わりに横幅を2倍にすれば、

床面積は同じのまま使える壁の量が2倍になる

という感じです。

 

いわばコストをアップさせずに

収納力(機能性)だけをアップさせている

という理屈です。

手前にモノが置けなくなるコトによって

持ち物も圧倒的に管理しやすくなりますしね。

まずこれが1つ目の基礎知識です。

 

✔️行き過ぎた最短動線

 

そして、収納で知っておいてもらいたい

もう1つの重要なことが、

「通り抜け動線は収納力を低下させる」

ということです。

 

理由は簡単で、

「通り抜ける=廊下が出来る」

「廊下が出来る=モノが置けなくなる」からです。

 

例えば、

3帖のウォークインクローゼットをつくったとして、

この収納を通り抜けにせず、どん詰まりの収納にした場合、

合計約5.2m分の壁を利用することが出来るのですが、

この部屋を通り抜け出来るようにしたら

使える壁の量が半分の2.6mまで減ってしまうことになります。

廊下をつくることによって

2方向の壁が使えなくなってしまうからです。

 

そしてその結果、いざ暮らし出してみると

思っていたよりもモノが収まらず困った

という状況に陥ってしまいます。

 

そして、それでは片付かないからと

結局、通り道にモノを置いてしまい

通り抜け出来なくなってしまうなんてことも

決して珍しい話ではないと思います。

 

そんなわけで、

そこまで最短動線を追求する必要もないのではないか

と思っている次第です。

 

これまでお伝えしてきたように

なくてもいい場所を削るコトによって

家がコンパクトになれば、

それだけで動線が短くなるわけだし、

基本、平屋を建てるようにすれば、

それだけでかなり動線が良くなるわけですしね。

 

いかがでしたか?

 

収納は単純に床面積を増やせば

それだけでいいわけでもないということを

ご理解いただけたのではないでしょうか。

 

というわけで「収納」に関しては、

今回の記事を参考にしながら

図面をみていただけたらと思います。

 

これが理解出来れば、

きっとコストを上げることなく

充分な分量の使いやすい収納を

つくることが出来るはずですから。

 

それでは、、、

 

 

10/24㈭適切な広さとその理由~家づくりに関する豆知識~

 

コロナ前と比べると建築費が25%ほど上がってしまった現在、

その負担を少しでも軽減するためには、家の面積を圧縮する他ありません。

 

そして、そのためには前回お伝えしたように

「なくてもいい場所」を削ると同時に、

部屋の広さはもちろん、収納の広さまでも

「一体どれくらいが適切なのか」を知らなければいけません。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

というわけで今回は、「適切な広さ」について

お伝えしていきたいと思います。

 

寝室や子供部屋はもちろん、

みんなが広くつくりたいと思っている

LDK(リビングダイニングキッチン)に関しても、

必要以上に広くつくれば

その分コストに直結してしまうので、

LDKに関しても言及していきますね。

 

✔️寝室に広さは必要なのか?

 

寝室は、文字通り「寝るだけの部屋」であり、

実際、家で過ごす時間の大部分を

リビングに費やしていると思います。

 

また、現在の家は昔の家に比べて収納も充実しており、

実家にあるようなタンスやドレッサーを

寝室に置く必要もないし、

テレビも薄型&壁掛けになってことで

テレビを置く場所も必要ありません。

それどころか、そもそもテレビ自体が

必要なくなってきているぐらいですしね。

 

ゆえ、基本寝室にはベッドだけしか置かない

という前提で広さを算出するので十分ではないでしょうか。

 

そして、そう考えると置くベッドの数とサイズによるものの、

セミダブルを2台並べて置いたり

シングルとダブルを並べて置くのであれば、

実は6帖もあれば十分だったりします。

 

✔️子供部屋は狭くて十分?

 

子供部屋に関しても、全くもって広くつくる必要は

ないのではないでしょうか。

 

その最大の理由は、

子供たちはやがて家を出ていき、

その部屋は基本「空き部屋」となるからです。

 

ゆえ、そのうち訪れる思春期に備えて

部屋はつくってあげた方がいいものの、

そこに多大なコストを割く必要は

全くないのではないでしょうか。

 

個人的には、最大で4.5帖、

コストカットのためであれば3.75帖でも良くて、

お子さんが3人以上居て、

それぞれに部屋をつくってあげたいとお考えであるのなら、

一人当たり3帖で良いぐらいの

腹を持っておいていただくことをオススメしています。

 

✔️LDKを広くつくるとどうなる?

 

最後にLDKについて。

今や絶対的主役であるこのLDKでさえも、

闇雲に広くつくれば不用意にコストを

押し上げてしまうだけじゃなく、

別の問題の引き金になりかねないので、

適切な広さにすることをオススメしています。

 

では、その別の問題とは?

 

LDKは広くすればするほど

圧倒的な開放感を感じることが出来ます。

が、反面広くなればなるほど

空間に余白が生まれることになるのですが、

その余白の大部分は、

ダイニングスペースとリビングスペースの間に生じます。

 

そして、その生まれた余白スペースには

必ずと言っていいほど

人は何か物を置きたくなります。

その代表的なものが毎日使う物です。

おもちゃ、絵本、ランドセル、教科書、

習い事道具、なんなら制服やパジャマも。

 

これと同じ現象が起こりやすいのが

LDKに隣接してつくられる和室とキッチン前カウンターです。

和室に関しては、客間としての機能を果たすことが

年に1回あるかないかであることが多いため、

いつの間にか物置部屋になりやすいし、

キッチン前カウンターに関しては、

料理の受け渡しなんて一日わずか数分だけである上、

丁度いい高さの物置スペースとなるため、

いつの間にか所狭しと

生活雑貨が並べられているでしょうからね。

 

というわけで個人的には、

無駄な余白はただただモノが増える原因となるため、

たとえ絶対的主役であるLDKでさえも

無駄に広くつくらない方がいいと思っている次第であります。

 

もちろん、この考え方には反対の方もいらっしゃるでしょうし、

予算的に問題がないのであれば、わざわざ小さくする必要もないんですけどね。

 

というわけで、これから家を建てる方は、

予算面も踏まえた上で

自分にとっての適切な広さについて

今一度ご家族で話し合っていただけたらと思います。

 それでは..

 

10/17㈭「足る」を知るということ~家づくりに関する豆知識~

 

自分の気に入った家を持つことが出来ると、

日々の暮らしが豊かに感じられるので、

私たち住宅会社は出来る限りお客様の理想を叶えたい

と思っているのですが、

どっこい家づくりで常に私たちの前に立ちはだかるのが、

理想と現実との間に生じるギャップです。

 

つまり、気持ちを考えると

全てを叶えてあげたいと思う反面、

ローン返済や家計のことを考えると

そういうわけにもいかないため、

その落とし所をどうするのかに

常に頭を抱えているというわけです。

 

ネットを開けば夢が膨らむ情報が氾濫しているし、

建てる家の基準はどんどん高くなっていくし、

それに追い討ちをかけるように

インフレの影響もモロに受けている中、

それに逆行するように減っていっているのが

手取り金額というのが社会の現実ですからね。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

というわけで今回は、

こんな時代の中

家のコストを増やさないようにする

たった1つの方法について

お伝えしていきたいと思います。

 

これは間違いなく

家のコストが落ちる最善の手段なんですが、

今回の記事をご理解いただいていないと

実行するのが難しいので、

なんとなく受け入れてしまっている

常識をリセットする意味でも

ぜひ最後まで読んでいただけると幸いです。

 

✔️必要最小限を心がける

 

家のコストを抑えるために

最も必要なことは「建てる家のサイズを抑える」

ということです。

 

家のコストは使う材料や品質よりも

面積によって左右されやすいからです。

また、仕上げはSNSの普及によって、

品質は国が定める基準の向上によって、

抑えることが難しくなっているからです。

 

ゆえ、家を建てる時には、

面積を数字だけで判断しない

ということを心がけていただきたい

というのが私たち住宅会社の本音です。

 

かつ、家の面積が小さくなれば、

1坪あたりの建築コスト(坪単価)も

必然的に割高になるため、

その辺も同時にご理解いただけると助かります。

 

では、家のサイズを抑えるためには

具体的にどのように考えていけばいいのでしょうか。

もちろん、サイズを抑えたことで

暮らしやすさや使いやすさが

劣化したのでは全く意味がないので、

それらを一切失わないようにしつつ

実現することが大前提となります。

 

✔️なくてもいいものを考える

 

まず初めに考えるべきは、

「これってなくてもいいのでは?」

と思う場所を考えるということです。

 

例えば「廊下」。

ただ通るだけの場所であるだけじゃなく、

廊下があれば空気の循環も遮ってしまいますからね。

せっかく断熱と気密を強化して

家全体に温度差が出ないようにしているのに。

また、廊下が増えれば面積が増えるだけじゃなく、

ドアやスイッチの数も増える可能性が高くなりますからね。

 

続いて考えていただきたいところが

いわゆる「客間」と呼ばれている部屋。

年に数回しか使わない部屋のために

数百万円もお金をかけると考えると、

ちょっと勿体無い気がするからです。

 

ゆえ、弊社では基本的に子供部屋を1階につくり、

子供部屋に客間機能も備えてもらうようにしています。

親御さんが泊まりに来るとしたら

子供たちが小さいうちだけだろうし、

子供たちは小さいうちは親と一緒に

寝室のベッドで寝ていますからね。

 

いわゆる「ランドリールーム」と呼ばれる部屋も

本当に必要かどうかを考えていただきたい

と思っている部屋です。

というのも、現在のお家は

「ながら作業」がしやすいようになっているからです。

 

なんといっても

料理の支度をしながら・・

子供たちの勉強の様子を見ながら・・

洗濯物をたたみながら・・

子供たちと一緒に遊びながら・・

を実現出来る素晴らしい空間が

今やお茶の間の定番と化した広々としたLDKですからね。

 

ゆえ、わざわざわずか数分間の作業のためだけに

100万円以上のコストをかけるのは勿体無いではないかと

思っている今日この頃です。

 

いかがでしたか?

取り急ぎ、カット出来そうなポイントを

いくつかご紹介させていただいたのですが、

「確かにそうかもなー」と思っていただけたでしょうか。

 

というわけで、

次回はこの続きをお伝えしていきたいと思います。

次回は「それぞれの部屋の広さ」についてです。

 

それでは、、、

 

 

10/10㈭設計の大原則~家づくりに関する豆知識~

 

一般的に、家の間取りは

建てる人の要望によって全てが決まると考えられていますが、

どれだけ多くの情報をお客様から引き出せたとしても、

それだけで住みやすい家をつくることは出来ません。

 

理由は要望を引き出せば引き出すほど

その要望を叶えることだけに必死にならざるを得なくなり、

その土地に合わせた間取りをつくりづらくなってしまうから。

 

つまり本当に住みやすい家をつくるためには、

本来周辺環境の状況を加味した上で

(周りの家との兼ね合いを考えながら)要望をお聞きし、

その要望の11つがその土地にマッチしているかを

確認しながら間取りをつくるべきなのに、

要望を聞き過ぎてしまうと、

要望を実現するだけでいっぱいいっぱいになり

そこまで考えられなくなってしまうというわけですね。

 

要望を聞き過ぎると予算が跳ね上がりやすく、

予算とのバランスが取りにくくなる

という困った悩みも発生しますしね。

要望には「プラス」の要素はあれど

「マイナス」の要素は基本ありませんからね・・・

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

というわけで今回は

住みやすい家を予算を抑えながら建てる方法について

お伝えしていきたいと思います。

 

ヒアリングでお客様から

要望を引き出し過ぎてしまって

図面と予算の収集がつかなくなっているという事態に加え、

家づくりにはなんとなく受け入れてしまっている

「固定概念」というものがたくさんあり、

それがさらにいい間取りづくりの邪魔をするので、

その固定概念を打破すべく

正しい設計の知識をつけていただければと思います。

 

✔️間取りは土地に合わせて考える

 

間取りを考える上で

最も大事な要素であると言っても

過言ではないことがこれです。

 

例えば、

日当たりが良い南向きの土地に家を建てるとしたら、

南向きに部屋をつくり南向きに大きな窓をつくるのが

設計では当たり前とされていることですが、

間取りを見る際に気を付けなければいけないことが

「周りから自分の家がどのように見えるのか?」

ということです。

 

南向きの土地ということは、

南に道路があるということであり、

それは中から外の様子がよく見えるということであり、

道行く人や車からも家の中の様子がよく見えるということ

でもありますからね。

リビングからの続きでつくったウッドデッキも然りですね。

 

これが想像出来ていないと、

間違いなく思っていたものとは

違う家が仕上がってしまいます。

 

レースカーテンだけでは

あまりに丸見えが気になるとしたら、

遮光カーテンまで閉めることになり、

家の中に光が入ってこなくなるし、

以降ずっとカーテンが開けられない。

丸見えなのが気恥ずかしくてウッドデッキを全く使わない。

 

いかがでしょうか?

「言われてみると確かに・・」と

思っていただけたかもしれませんが、

実際にそんな家に住んだことがなければ

こんなこと想像もつかなかったのではないでしょうか。

 

まるで神のように崇められる「南向きの土地」にも

こんな想定外のデメリットがあるなんて

思ってもみなかったのではないでしょうか。

 

✔️土地にマッチしない固定概念

 

また「部屋は南向きでつくるべきだ」

という代表的な固定概念は

南向きの土地に限らず、

その他の土地でも設計士の頭を悩ます

困った要望となります。

 

日当たりが悪そうな土地で

1階の一番南にリビングを配置すれば、

冬場ほとんど光が入ってこないため

「暗いわ」「寒いわ」という家になりやすいからです。

 

別の場所で採光を確保しようにも、

大きな窓をつくればつくるほど隣との距離が近いと

カーテンを開けることが出来なくなりますしね。

 

南にリビングを配置したことによって

水回りが北に配置されることになれば、

脱衣室が寒くジメジメしやすくなるし、

室内干しで洗濯物を干しても

なかなか乾かないでしょうしね。

 

いかがですか?

自分が住む家がこんな家になってしまうとしたら

最悪な気分になりますよね・・

 

そんなわけで家づくりをする時は、

なんとなく当たり前だと受け入れてしまっている

固定概念というものを

あらかじめ打破していただくことが

初めの一歩だと考えている次第です。

 

固定概念がなくなれば、

劇的に色んなことが柔軟に考えられるようになりますから。

 

それでは、、、

 

 

10/3㈭ローコスト住宅が結果的に割高になる理由~家づくりに関する豆知識~

 

資材価格の高騰によってコロナ前に比べてずいぶんと

建築費が上がってしまったのですが、

それに加えて住宅性能の更なる強化や太陽光発電の設置、

さらにインスタグラムの影響による商品のグレードアップなどによって

銀行からの借入額がどんどん増えていっているのが現実です。

 

もちろん、住宅性能の強化と太陽光発電の設置は、

長期的に見ると上がった建築費を打ち消すどころか

お釣りが帰ってくるぐらい

電気料金というランニングコストを削減してくれるのですが、

とはいえ、目先だけで考えると返済負担は増えてしまうので

少しでも家づくりにかかるイニシャルコスト(初期費用)を

抑えるための工夫をしなければいけません。

 

ゆえ、今回は家づくりにかかるコストを落とすための方法について

お伝えしていきたいと思います。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

これを実現するためには、建築費を削減するだけでは難しく

土地と外構(庭の工事)にかかるコストをも削減する必要があるのですが、

ここで難しいのがローコスト住宅の考え方に寄ってしまうと

建築費は幾分抑えられるものの、

その分土地や外構に莫大なコストが必要となり

総額で考えるとかえって

高い買い物をする結果になってしまうということです。

 

✔️ローコスト住宅の盲点

 

ローコスト住宅とは、家のコストを最小限にするために

施工面積が抑えられるような間取りの工夫をしているお家です。

 

家を真四角にするとか、

総二階建てにするとか(1階と2階の面積が同じ家)、

凸凹にならないよう間取りをつくるといった工夫ですね。

この結果、確かに家のコストは大なり小なり抑えることが出来ます。

 

しかし、こういった要素を

取り入れたお家に共通していることが、

「家の外周面だけにしか窓がつけられない」

ということなのですが、

これが土地や外構にかかるコストを

大幅に跳ね上げてしまう原因となります。

 

土地代が高くなる理由は、

基本、日当たりがいい土地じゃないと

家の中が真っ暗になってしまうため、

価格が最も割高に設定されている南向きの土地を

買わないといけなくなるか、

あるいは南向き以外の土地である場合、

隣家との間に充分なスペースを確保しないといけないので

その分、余分に土地を買わないといけなくなるからです。

 

そしてこの結果、外構工事までも高くなってしまいます。

南向きの土地に南向きに大きな窓をつくってしまうと、

外から家の中が丸見えになるため、

目隠しや塀や植栽によって防がないといけなくなるからです。

 

また、丸見えの位置につくったウッドデッキを

有効活用出来るようにするためには、

ウッドデッキにまでも目隠しを設置しないといけなくなるからです。

 

その上、家の窓には目隠しのためのカーテンが必要になるし、

防犯のことや、台風の時に備えてシャッターも必要になるので、

相当なオプション追加工事がかかってしまいますしね。

 

つまり、南向きの土地は土地代が割高になるだけじゃなく、

同時に外構工事代も割高になり、かつ、割安に抑えられたはずの

建築代までも結果的に割高になる。

結果、家づくりのコストが最も上がってしまうというわけです。

 

これが案外知られていない家づくりの盲点なのですが、

みんなそろって日当たりがいい

南向きの土地を探そうとする結果、

南向きの土地に人気が集中し

なかなか土地が見つからなくなるし、

見つかったとしても値引きなんてしてもらえないし、

すぐに売れてしまうことから即決を迫られることになり、

家づくりのペースが乱されてしまうという

更なるデメリットを引き起こしかねません。

 

そんなわけで、

こういった悪い循環から抜け出していただくために

正しい間取りのつくり方について

知っていただきたいと思っている次第です。

 

というわけで次回は設計の考え方について

詳しくお伝えしていきたいと思います。

それでは、、、