2024年07月

7/25(木)平屋の現実 その3~家づくりに関する豆知識~

 

前回、前々回と建築コストはもちろん

土地コストも外構コストも上げずに

平屋を建てる方法についてお伝えさせていただきましたが、

弊社がそこまで平屋を推す理由は

製品の良さを語る上で欠かせない

「安全・快適・便利」の3要素全てに

非の打ち所がないからです。

 

というわけで、

ここからはこの3つの要素についての

具体的な説明をしていきたいと思います。

 

言われてみると

ごく当たり前なことばかりなのですが、

言われるまで案外気づかないことでもあるので、

引き続きお付き合いいただけると幸いです。

 

こんにちは。

eguken myhome studioです。

 

まず「安全」ということから

お伝えしていこうと思うのですが、

これは大きく分けると

「耐震」と「防犯」という2つの要素があります。

 

✔️最も大切な構造の安定

 

「耐震」に関しては、

2階建てに比べて平屋が強いのは

「言わずもがな」ではないでしょうか。

 

地震が起こった時も

2階建てより揺れを感じにくいし、

トラックやバスといった

大型車が家の前を通った時も

2階建てのように揺れを感じないし、

台風時に強烈な風を受けたとしても

2階建てのように揺れを感じませんからね。

 

理由は、平屋は重心が低く構造が安定しているから。

2階建てのように上からの荷重が大きくないから。

かつ、2階建てのように

壁のバランスが「ちぐはぐ」になりにくいからです。

 

なんせ2階建てのお家は

2階に細かく部屋をつくるのに対し、

2階を支える1階には大空間のLDKをつくるため、

上下階の壁量バランスが悪くなりやすい上、

充分な採光を確保したいLDKには大きな窓を設置するため、

さらに2階を支える壁が減ってしまうわけですからね。

 

かつ、採光を確保した南面に大きな窓をたくさんつくる反面、

冷気の侵入を防ぎたい北面には窓をほとんどつけないため、

壁のバランスもより「ちぐはぐ」になりやすいですしね。

 

そんなわけで

こういった耐震を悪くしてしまう要素が少ない平屋は、

そもそも構造的に優れているわけですが、

これは大きな地震の時に

家族や自分の命を守るだけじゃなく、

他にもメリットをもたらしてくれます。

 

例えば、天然で構造が安定していれば

2階建てのように「制震ダンパ」を設置することによって

頼りない耐震性を補強する必要がありません。

結果、4050万円ほどかかる

余分なコストを払う必要がありません。

 

また、大型車両の通行や強風を原因とする

日常的な振動をほぼ感じることがなく、

耐震性が劣化しにくいというのも

平屋ならでは、の特徴ではないでしょうか。

つまり、高い耐震性が継続してくれるため

必然的に耐久性も高くなるというわけですね。

 

✔️安全性に欠かせない防犯の高さ

 

そして安全性を語る上で

もう1つ大切な要素が「防犯の高さ」だし、

とりわけ平屋となると

2階建て以上に神経質になるべきところが

この防犯性だと思うのですが、

これを実現するためには

自分たち以外の人に間取りを判別されない家にすることが

最良の手段ではないでしょうか。

 

窓の形を見ただけで間取りが分かってしまうとか、

電気がついているかいないかで

どこにいるかが分かってしまうとなると、

決して防犯性が高いとは言えないし、

その対策としてセコムやアルソックといった

警備会社のシステムをつけるという選択もありますが、

これも余分なコストが必要になってくるし、

塀や目隠しなどによって防犯性を高めるという方法も

その効果に見合わないぐらい

莫大なコストだけがかかるだけですからね。

 

ゆえ、弊社では

窓の形を見ただけで間取りが分からない家を

提案させていただくようにしているし、

どの部屋の電気がついているのかも

全く分からないようになっています。

 

結果、セコムやアルソックといった

警備会社のシステムを設置する必要もなければ、

塀や目隠しといった無駄にコストが上がる工事も

全く必要ありません。

かつ、家の外観もスッキリしお洒落なお家になります。

 

これが弊社が高い安全性を実現するために

設計で配慮しているポイントですね。

 

では「安全」についての説明はここまでにして、

次回は「快適」についてお伝えしていきたいと思います。

快適性の関しても「言われてみると確かにー」

というところがあるので

次回もまた読んでいただけると幸いです。

 

それでは、、、

 

 

7/18(木)平屋の現実 その2~家づくりに関する豆知識~

 

平屋は2階建てに比べて面積を小さくしやすいことから、

実質2階建てと同じぐらいか

あるいは安く建てることも出来るので、

「平屋の建築が可能な土地である場合

前向きに平屋を考えてください」

というお話を前回させていただきました。

 

しかし、平屋には平屋なりの懸念点がいくつかあり、

当然それらをクリアしないと

かえってあまり良くない家に

なりやすかったりするのも事実です。

 

というわけで今回は

「平屋の懸念点とその解決方法」

についてお伝えしていきたいと思います。

 

こんにちわ。

eguken myhome studio 江口です。

 

平屋を建てるにあたり懸念されることの一つが、

「家の中に光が届かない暗いスペースが出来やすい」

ということです。

 

平屋の場合、家の大きさによっては

採光が確保出来る外周面に

接しないスペースが出来やすいからです。

 

ゆえ、暗いスペースをつくらないようにするために、

外周面からの採光量を増やそうと窓の数を増やしたり、

サイズを大きくしたりするのですが、

この作戦は新たな問題を引き起こします。

 

プライバシーと防犯の問題です。

窓を大きくすれば外から家の中が丸見えになるからです。

 

結果、今度はそれを防御するために

カーテンやシャッターを全ての大きな窓に

設置することになるのですが、

これがまた家の中に暗いスペースをつくってしまう

という問題を再び引き起こします。

 

カーテンをしていても

窓の近くは光が入ってくるのでそれなりに明るいものの、

その光が奥の方まで拡散していきにくいからです。

 

また、採光を確保するためには

隣に建つ建物から充分な距離が必要となるのですが、

単純に2階建ての倍近い建坪が必要な平屋だと

それなりに土地を広くしないとそれもなかなか実現出来ません。

 

ゆえ、2030坪ほど土地を広く購入せざるを得なくなり、

土地代に数百万円余分にお金がかかり、

さらに外構工事費までも数百万円余分にかかることになります。

 

外構工事費が余分にかかるのは、

単純に工事面積が増えてしまうだけじゃなく、

プライバシーと防犯問題を解決するための

工事もそれなりに必要となるからです。

 

要するに平屋は家の価格は上がらずとも、

土地と外構の価格が上がってしまうため

結局、予算が高くつきやすいというわけですね。

 

✔️土地も外構も予算を上げない方法

 

この問題を解決するためには、

光の採り方を工夫するしかありません。

 

例えば、家の真ん中から光を採り、

真ん中から隅々まで拡散するように間取りを設計すれば、

家の中に暗いスペースが生まれることはありません。

 

外周から光を採れば、

それに伴って他人の視線まで入ってきてしまうのに対し、

家の中に外をつくりそこから光を採るようにすれば、

他人の視線は完全にシャットアウト出来るため、

カーテンをする必要がなくなるからです。

 

そして、採光が安定すれば

外周部からは光を採る必要がなくなるので、

風を抜く程度の小さな窓だけ設置すれば

それだけで機能的にも事足ります。

 

結果、プライバシーや

防犯の問題も完全に解決出来ます。

 

また、家の真ん中から光を採るということは

「=全ての方位で隣の建物から充分な距離が確保出来る」

ということでもあるので、

敷地いっぱいに家を建てても

家の中が暗くなる心配もありません。

 

結果、土地を無駄に広く買う必要もなくなるというわけです。

かつ、外構工事にも余分なコストをかける必要もなくなる

というわけです。

 

いかがですか?

口頭だけの説明では少し分かりにくいかもしれませんが、

なんとなくはご理解いただけたでしょうか。

 

もしこんなお家をご覧になりたいと思っていただけたなら、

いつでもお家を見ていただけるので、

お気軽にご連絡いただけたらと思います。

 

それでは、、、

 

7/11(木)平屋の現実 その1~家づくりに関する豆知識~

 

「平屋は高い」というイメージがあることから、

ホントは平屋にしたいのに

最初から諦めている方も決して少なくないと思います。

 

実際、2階建てのお家に比べて価格に割高感があるのは確かだし、

原材料費の値上がりによって

なおその肌感覚が強くなっているような気もします。

 

しかし、感覚的ではなく論理的に考えてみると、

実のところ平屋と2階建てとの間には、

そう大きな価格差が生まれるわけではないので、

その理由について今回はお伝えしていきたいと思います。

 

これをご理解いただき、

平屋の建築が可能な土地であれば、平屋を前向きに考えてみてください。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

結論から申し上げると、平屋が高くなり過ぎないのは

2階建てに比べて面積を圧縮出来るから」ですが、

ではなぜ平屋は2階建てに比べて面積が圧縮出来るのでしょうか?

 

✔️2階建てにあって平屋にないもの

 

まず考えていただくところがこれです。例えば「階段」。

2階建てには100%必要で、

平屋には100%不必要なスペースです。

 実は階段は上下階合わせると2坪(=4帖)必要なので、

これがなくなればその分家はコンパクトになりますよね。

 

続いてが「トイレ」。これも2階建ての場合は、

上下階ともに必要となりがちですが、

平屋になれば基本1つでいけますよね?2つ欲しいという方もありますが)

となると、1帖(=0.5坪)分、

さらに家をコンパクトにすることが出来ます。

 

まずはこれが、面積が圧縮出来る要素ですね。

このほか平屋は2階建てに比べて

「廊下」を少なくしやすいので、

設計によってはさらに面積を圧縮出来たりします。

 

✔️2階建てと平屋の決定的な違い

 

平屋と2階建てには違いがいくつも存在しますが、

その中でも僕自身が決定的に違うなと感じるところが

「家の使いやすさ」です。

 

2階建ては、

掃除にせよ、片付けにせよ、洗濯にせよ、

上と下とを行ったり来たりしないといけないのに対し、

平屋の場合はすべて平面移動だけで事が足りるからです。

 

また、当たり前のことですが

平屋は子供部屋も1階にあるため、

2階建てに比べて圧倒的に

子供たちが自分の部屋を使いやすくなります。

 

結果、リビングに散乱しがちな

子供たちの勉強道具や遊具などを

自分たちの部屋に片付けやすくなるし、

衣類なども同様ではないでしょうか。

 

そんなわけで何が言いたいのかというと、

子供部屋と寝室以外の

余分な部屋をつくる必要がないということです。

2階建ての場合にかなり高い確率でつくる

「客間」的な意味合いが強い部屋のことですね。

 

2階建ての場合は、

子供たちが小さいうちの「収納的」な意味合いと、

親御さんが泊まりに来た時の「寝所的」な意味合いと、

やがて迎える老後の「寝室的」な意味合いを兼ねて

つくらざるを得ませんからね。

 

そんなわけで、平屋にすると決めた時点で

この部屋代は丸々浮くと考えていただいて支障はないと

思っている次第であります。

4.5帖〜6帖(2.25坪〜3坪)といったところでしょうか。

 

いかがでしたか?

 

こうやって冷静に考えてみると

実は、平屋は2階建てに比べて

ずいぶんと面積を圧縮することが出来るため、

2階建てとそう変わらないか、

あるいは安く建てることが出来たりするんですよね。

 

ただ、平屋の場合は間取りのつくり方が

2階建て以上に難しいのもまた一つの事実なので、

次回は「平屋の懸念点」について

お伝えしていきたいと思います。

 

それでは、、、

 

7/4(木)適切な土地面積を知る方法 2階建て編~家づくりに関する豆知識~

 

過去3回に渡り「平屋」を建てることを前提として、

自分がどれくらいの広さを求めているかを

具体的に数字にしていただいたのですが、

家の広さをご理解いただくと共に、

必要な土地の広さもご理解いただけたのではないかと思います。

 

ただ、たとえ空前の平屋ブームが訪れているとはいえ、

みんながみんな平屋を求めているわけじゃないし、

全ての地域で平屋を建てることが出来るわけではないので、

今回は「2階建てバージョン」でお伝えしていきたいと思います。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

イメージとしては、

土地面積が45坪未満だと

2階建てになってしまうかなーと考えているので、

前回までとはちょっと角度を変えて、

45坪の土地ー(余白10坪+駐車場スペース13.5坪(4.5×3台)

+デッキスペース3坪)=18.5坪が1階部分となる

2階建てのお家がどんな感じになるのかについて

お伝えしていきますね。

 

✔️18.5 坪=37帖の1階部分

 

それでは、玄関から一つ一つ考えていってみましょう!

まず外玄関に1帖、内玄関と玄関ポーチにそれぞれ1帖ずつ、

そして土間収納に1帖の合計4帖必要だとすると、

残りは33帖になりますよね。

 

続いて、水回りです。

トイレは1つで1帖、お風呂は1坪タイプで2帖、

洗面スペースに1帖、

脱衣スペースに2帖必要だとしたら

水回りの合計は6帖になりますよね。

そして、残りは27帖ということになります。

 

では続いてLDKです。

対面式のキッチンに4人掛け(90cm×150cm)の食卓を置き、

3人掛けのソファー(80cm×200cm)を置く場合、

ちょうどいい広さは16帖なのですが、

このLDK内に階段をつくるとしたら

階段スペースを加算しないといけないので、

2帖をプラスした18帖が

LDKスペースとして必要な広さとなります。

 

というわけで、

27帖から18帖を差し引くので残りは9帖となります。

 

✔️2通りの考え方

 

では残り9帖では

どのようなスペースをつくることが出来るのか?

 

考え方の1つは、

寝室と収納を1階につくるということです。

仮にセミダブルベッドを2台置くとか、

シングルとダブルを組み合わせるとか、

あるいは布団を敷いて寝るのであれば、

寝室は6帖あれば充分なので、

残りの3帖は収納スペースとして確保することが出来ます。

そして、子供部屋+@を2階に持っていくという感じですね。

 

もう1つの考え方は、

寝室と収納を2階につくり、

子供部屋を1階につくるということです。

9帖ということは4.5帖を2室つくるイメージですね。

 

この場合、

1階に充分な収納をつくることが出来ませんが、

子供部屋が1階にあるため、

子供たちのものや常時着用する衣類などは

この部屋に置いておくことが出来ます。

 

ゆえ、この部屋さえ有効活用出来れば、

LDKがそう散らかることもないのではないでしょうか。

 

子供たちだって親の気配が感じられない2階より

親の気配どころか姿まで見ることが出来る1階の部屋の方が、

自分の部屋を使いやすいでしょうしね。

 

まー、ただこの考え方の中には

廊下が含まれていないので、

プライバシーも考えて廊下が欲しいと思っている方なんかは

また違った考え方をすることになるんですけどね。

 

いかがでしたか?

なんとなくイメージしていただけたでしょうか。

 

今回は、分かりやすく

説明させていただくために

土地の広さから逆算して考えてみたのですが、

土地を探す時は、どんな家にしたいかを

ある程度明確にした上で必要な土地の広さを算出する

という流れになるかと思います。

 

なので、土地を探す前に

まずは自分が建てたい家や広さを

ある程度明確にしていただくために

ぜひこの考え方を覚えておいていただけたらと思います。

 

それでは、、、