2023年12月

12/21(木)インフレの中の家づくり~家づくりに関する豆知識~

 

ウッドショックによる住宅価格の値上がりは

ようやく落ち着いてきつつあるのですが、

木材の派手な値上がりを隠れ蓑にして

様々な資材が地味に着々と値上がりしているため、

建築費は今なお上がり続けています。

 

コロナショックによる経済のダメージを最小限に食い止めるために

世界の銀行がジャブジャブにお金をばら撒いたおかげで

世界的にインフレが起こってしまったし、

この流れが止まるにはもうしばらくかかりそうですしね。

 

まー、要するに日本は

原材料とエネルギーの多くを輸入に頼っているので、

この影響をモロに喰らうってわけですね。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

というわけで今回は、

こんな流れの中家づくりをどのように考えるべきなのかについて

個人的な意見を述べていきたいと思います。

 

✔️負担を減らす家づくり

 

結論としては、住宅の価格は上がっても

家づくりの予算は出来るだけ上げるべきじゃない

というのが僕の意見です。

 

住宅会社サイドとしては、住宅価格の上昇に合わせて

家づくりの予算を上げてもらえると嬉しいというのが本音ですが、

先立って物価ばかりが上がり、

賃金の上昇が追いついていないのが現状ですからね。

 

では、原材料価格が高騰している中でも、

負担を上げないように家づくりをするためには

どうすればいいのでしょうか。

 

まず、前向きに考えていただきたいことが、

土地を買わないという選択肢です。

つまり、実家に余っている土地があるなら

そこを使うことを優先して考えてくださいということですね。

 

おじいちゃんやおばあちゃんが住んでいた空き家。

実家の敷地の余っているスペース。

田んぼや畑や、持て余している土地などですね。

土地を買わないで済むとなれば

数百万どころか住む場所によったら

1000万円以上予算を軽減することが出来ますからね。

 

そんなわけで

親の近くに住むのは感情的に嫌だとか

不便だから嫌だという気持ちは当然あると思いますが、

これまで以上に前向きに検討いただく方がいい

と思っている次第であります。

 

そして、もう1つこれまで以上に考えた方がいいことが、

家の面積を闇雲に増やさないことです。

家の面積は家の価格に一番影響を与えるからです。

 

なので、これまで家を建てた人がこうしているからとか、

自分の実家がこうだったからということに

縛られないようにしてもらえたらと思っています。

 

これに関しても、実家の近くに住めば、

実家の余った部屋や収納を利用させてもらうことだって出来るので、

必要以上に部屋数を増やしたり、

必要以上に部屋を広くしたり、

必要以上に多く収納をたくさんつくる必要がなくなり、

家の面積をギュッと圧縮しやすくなります。

 

そしてその結果、建築費も抑えられるし、

固定資産税も幾分抑えることが出来ます。

また、家がコンパクトになった分

電気代も幾分抑えられるでしょうし、

外壁塗り替えのメンテコストや将来の修繕コストも

きっと抑えられるようになるでしょう。

 

親の近くに住めば子育てに協力してもらいやすいし、

食費の負担も抑えやすいので、

その分さらに経済的な負担が軽減出来るでしょうしね。

 

まー、あくまでこれはメリットばかりに目を向けた理想論であり、

感情的な負の側面に目を向けていない意見なので、

そこをクリア出来ることが大前提となってくるんですけどね。

 

とはいえ、予算的な問題は今後の生活を左右する大きな要因となるので、

ご夫婦でよく話し合って家づくりに取り組んでいただけたらと思います。

 

プライバシーさえ守れれば、

実家の近くでもストレスをそう感じることなく暮らせるでしょうし、

小さな家でも、間取り次第で最高に快適な暮らしが出来るので、

そんな暮らしを想像してみたいという方は

ぜひ一度ご相談にいらしてください。

 

最小限の負担であなたにフィットした

最高の暮らしをご提案させていただきます。

それでは...

 

12/14(木)平屋のススメ(日常生活前編)~家づくりに関する豆知識~

 

予算のことも大事だし、

もしものことから家族の身を守ることも大事ですが、

それに負けず劣らず大事なことが日常生活のしやすさですよね。

 

家事に育児に仕事に忙しいうちは、

なるだけ家事にかかる時間が短縮出来る家にしておきたいですし、

歳をとった後はもちろん、歳をとってなかったとしても

動く距離が短ければ短いほどなにかと楽ちんですもんね。

 

そんなこんなで、今も未来もずっとそんな暮らしが出来る

「平屋」を中心にオススメしている次第であります。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

まず「2階建て」と「平屋」の明確な違いが「洗濯動線」です。

 

2階建ての場合、ベランダに洗濯物を干すとしたら

上と下を行ったり来たりしないといけませんからね。

干すために階段を昇ってベランダに洗濯物を干し、

取り込むために再び2階に上がって、

取り込んだ洗濯物をリビングに持って降りてきて、

たたんだ洗濯物の一部を再び2階に持って上がるという感じですね。

 

まー最近はこの面倒くささを解消するために

1階に干場をつくり2階に上がる回数を減らしているのですが、

これはこれで、わざわざ靴を履いて外に出て

干したり取り込まないといけないし、

何度も外と中を往復しないといけないので、

楽ちんかと言われると全然そんなことないんですけどね。

 

外に出るとしたら

お隣さんやご近所さんと顔を合わす可能性だってあるので、

いつもそれなりに綺麗にしておかないといけないわけですしね。

 

他方、平屋にすれば上下移動が全くなくなるので、

それだけでずいぶんと動きがスムーズになります。

 

ただし、平屋の場合でも勝手口から外に出て干したり

取り込まなければいけないとなると、

先程お伝えした状況と全く同じなので、

そうならないように工夫しないといけないんですけどね。

人目につかない場所で洗濯作業が出来るように、

かつ、干す・取り込む、の動線が短くなるようにという工夫ですね。

 

これが実現出来れば、

時間に関係なく洗濯作業を行うことが出来るので、

時間的なことも身なり的なことも

隣近所に一切気を使うことなく洗濯が出来るようになりますからね。

 

そして、続いての明確な違いが「片付けのしやすさ」です。

なんせ、2階建ての場合、2階につくった子供部屋を

子供たちは中学生ぐらいになるまでほぼ使わないでしょうからね。

つまり、子供部屋が使えない分、

子供たちの荷物が1階のどこかしらを占領してしまうというわけですね。

 

では、その占領場所がリビングだとしたら?

そして、リビングだけでは事足りずダイニングまで占領するとしたら?

 

もはや自慢のリビングダイニングは、

足の踏み場もないぐらい子供たちの荷物が溢れ、

生活感がプンプン漂う残念な家になってしまうことでしょう。

 

他方、平屋にすれば子供部屋が1階になるため、

全てとは言わずとも、ある程度のものを自分の部屋に片付けることが出来ます。

ランドセル(バッグ)・制服・普段着・絵本・パジャマ・

あまり使わない2軍のオモチャといったものたちを、です。

 

そして、それだけでずいぶんとリビングやダイニングの

散らかり方や見え方が違ってくるのではないでしょうか。

 

また、自分たちの服やパジャマや普段着やカバンだって、

寝室とクローゼットが1階にあれば、

ずいぶんと片付けやすくなるのではないでしょうか。

 

なんせ、疲れて帰ってきた時もそうだし、

朝、寝ぼけて頭がボーっとしている時に

わざわざ2階まで行くのってホントに面倒くさいですもんね。

 

というわけで、

個人的には「平屋」を激推ししているというわけなんです。

自分自身が2階建て生活に不便しか感じていないし、

うちの子供たちだって同じように不便しか感じていませんからね。

 

この他、片付けの手間が省ける家になれば、

掃除機も埃掃除も楽ちんになるので、

これから家を建てようとお考えの方で面倒くさがりの方は、

ぜひ前向きに「平屋」を考えてみていただければと思います。

 

では、次回は日常生活の続編

「快適さ」についてお伝えしていきたいと思います。

次回の内容も、ストレスの少ない暮らしを手に入れるためには

絶対に欠かせない要素なのでぜひご覧いただければと思います。

 

それでは、、、

 

12/7㈭平屋のススメ(強度編)~家づくりに関する豆知識~

 

高い耐震性を備えた家を建てることは

今や当たり前のことですが、

そのために弊社では「2階建て」ではなく

「平屋」をオススメしています。

 

というのも、2階建ての家は、

平屋に比べて家のバランスが悪くなりやすい傾向があるからです。

 

こんにちわ。

eguken myhome studio 江口です。

 

まず2階建ての家は、

2階の壁量に対し2階を支える1階の壁量が少なくなりやすい

という特徴があります。

2階にはプライベートルームを細かく区切ってつくるのに対し、

1階には大空間のパブリックスペースをつくるのが一般的だからです。

 

つまり、2階に柱や壁の数が増えることによって

上からの荷重が大きくなるにもかかわらず、

それを支える1階に柱や壁が少なくなってしまうから、

というわけですね。

 

圧倒的に過ごす時間が長い

パブリックスペースを明るくしたいという気持ちから

どうしても1階には窓を必要以上につくりやすいですしね。

 

また、一般的に南には出来るだけたくさん窓をつくり、

逆に北には出来るだけ窓をつくらないようにしていますが、

これも家のバランスが悪くなる原因の一つとなります。

南には壁がほとんどないのに対し北にはたくさん壁が出来るからです。

つまり、南と北の壁のバランスが悪くなってしまうからですね。

 

その上2階建ての場合、

2階の南にはベランダやバルコニーを張り出してつくることが多く、

支える壁が少ない南により大きな負荷をかけてしまうわけですしね。

 

✔️2階建てならでは、の制約

 

それゆえ2階建ての場合、

高い耐震性を維持するために

何らかの皺寄せを飲み込まざるを得ません。

 

例えば、耐震等級3を取りたい場合、

間取りに何らかの制限が発生することがあります。

せっかくの大空間のド真ん中に柱や壁が必要になる、

南の窓のサイズを小さくすることになる、という感じですね。

また、その制限を飲み込んだ上で

さらに「制震装置」も設置しなければいけないかもしれません。

 

2階建ての場合は、台風の時や爆弾低気圧の時に

強風の影響で家の2階部分がグラグラと揺れやすいし、

トラックや工事車両のような大型車両が通行した時にも

同じように2階部分がグラグラと揺れやすく、

それらを小刻みにくらうことは

地震を小刻みにくらっているのと同じようなものであり、

それはつまり耐震金物を緩めてしまう原因となる可能性が高いからです。

 

そして、そのために40万円〜50万円のオプション費用を

半強制的に払わざるを得なくなってしまうというわけですね。

それで安心を買っていると考えたら、そりゃあ出さざるを得ませんよね。

 

そんなこんなで、可能であるならば

「平屋」を建てた方がいいと思っている次第であります。

 

平屋にすれば強風や車両振動の影響を受けにくいし、

地震の影響も受けにくいため、

基本、制振装置を設置する必要がないし、

上からの荷重も少ないし、ベランダやバルコニーといった

さらに耐震性を悪くするものをつくる必要もありませんしね。

 

後は、南と北の壁量バランスが

悪くならないようだけ気を配りながら間取りを考えていけば、

天然で耐震性が高い家が完成するというわけですね。

かつ、家が長持ちする耐久性の高さも。

 

✔️土地に合わせることが重要!

 

そして、建てる家を土地に合わせることが

耐震面においてとっても大切なことではないでしょうか。

 

例えば、交通量が多い幹線道路に面した土地で家を建てる場合、

通行車両の振動の影響を受けやすいため、

出来るだけ家の重心を下げるべきだし、

海に近い場所で家を建てる場合も、

日常的に強風にさらされるため出来るだけ重心を低くすべきです。

つまり、可能なら「平屋」にすべきだということですね。

 

また、周囲に家が建っていない場所で家を建てる場合も、

建てられるなら「平屋」にすべきだと思っています。

台風の時や爆弾低気圧の時、風を遮ってくれる建物がなければ、

モロに強風の影響を受けることになるからです。

 

そんなこんなで、

立地という点も建てる家に大きな影響を与えるということも

覚えておいていただけたらと思っている次第であります。

 

個人的には、たとえ日当たりが悪い土地で平屋を建てるにしても、

99%採光の心配をする必要もないので、

住宅が密集している土地の日当たりが悪い売れ残り的な土地が、

土地も無駄に広くなさそうだし

価格面も優遇してくれそうな気がするので

一番オススメなんですけどね。

 

とはいえ、密集地の場合は

近隣に建っている家には気を付けないといけないんですけどね。

 

ボロボロの家だった場合、

地震の時に家が倒れかかってくるかもしれないし、

シロアリが飛んでくるかもしれないし、

万が一の火災の時に飛び火してくるかもしれませんからね。

 

というわけなので、

家はどんな土地でも出来るだけ「平屋」にした方がいいということ、

そして建てるお家は立地や近隣環境などにも目を配りつつ

考えなければいけないということも覚えておいていただけたらと思います。

 

それでは、、、