2022年12月

12/26(月)寝室の適切な広さ~家づくりに関する豆知識~

 

住宅展示場に行くと、リビングはもちろん、寝室もかなりゆったりとつくられているし、

普通に建てられているお家でも、寝室は子供部屋よりも広めにつくられるのが一般的です。

 

それゆえ、家を建てるにあたっていくつか家を見て回っているうちに、

 

「どのお家も、寝室は広めに設計されている」

「寝室は広めなのが普通なんだな」

「寝室は広めがいいんだな」

「我が家も寝室は広めにしておこう」

 

となり、自然とゆったりとした寝室をつくることになります。

 

しかし、家の床面積が増えれば家のコストも高くなってしまうので、

出来れば大きくする必要がない場所は、最小限のサイズでつくるべきではないでしょうか。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

例えば、寝室で多いのが10帖という広さですが、

そもそもこの広さがいったいどれくらいなのか

ご存知でしょうか?

 

感覚的にどれくらいとかじゃなく、縦横それぞれ何cmずつあるのか

知っているかどうかということです。

 

10帖という広さは、

長手方向の有効寸法が4m42cmで、

短手方向の有効寸法が3m51cmなのですが、

これを知った上で考えていただきたいことが、

この部屋には一体何を置く予定なのかということです。

 

シングルベッドを2台並べるのか?

それともクイーンサイズのベッドが1台なのか?

それともダブルベッドを2台並べるのか?

それともベッドは置かず布団を敷いて寝るのか?

 

そして、もしベッドを置くとしたら、それぞれのベッドのサイズを知っておくことも重要です。

 

一般的なサイズとしては、

シングルベッド=幅90cm

セミダブルベッド=幅120cm

ダブルベッド=幅140cm

クイーンベッド=幅180cm

といったところでしょうか。

(長さは全て2mぐらいです)

 

では、これらを踏まえた上で、あなたはどのベッドを何台置く予定でしょうか?

 

ここで、仮にダブルベッドを2台並べて置くとして考えてみると、

ベッドが占有するスペースは、

140cm×2台=2m80cmとなり、

どちらも長さは2mなので、

4m42cm2m80cm1m62cm

3m51cm2m1m51cmとなり、

かなりの余白が部屋に出来ることになります。

 

では、寝室に隣接して広々したウォークインクローゼットを

つくっていると仮定して考え、

そこに衣類も布団も雑貨も全て片付けられるとしたら、

あなたはベッド以外寝室に置くものはあるのでしょうか?

 

タンス?

おそらく持ち込まない人が多いだろうし、

持ち込んだとしても、ウォークインクローゼットの中に

納めるよう設計しますよね?

 

ドレッサー?

おそらく化粧も洗面かリビングでするので、これもいらないですよね?

だとしたら、リビングや洗面に

それらを片付ける場所を確保しておく方が大事ですよね?

 

テレビ?

スマホを持つのが当たり前の今、テレビも寝室には必要ないですよね?

そして、仮に必要だとしても、壁掛けにすれば全く場所をとらないですよね?

 

そんなこんなで、寝室は10帖も必要なく、

もっと削ることが出来るというわけですね。

たとえダブルベッドを2台並べて置くとしても、です。

この部屋は、文字通り寝るだけの部屋なので、

寝ている時間以外ここで過ごすことがないでしょうしね。

 

仮に、6帖にすることが出来れば、

4帖(=2坪)家を小さくすることが出来るため、

平屋なら約120万円、2階建てなら約100万円、

これだけで建築コストをカットすることが出来ます。

 

もちろん、資金的にゆとりがあり、どうしても寝室は広いほうがいいとお考えなら、

そうする必要もありませんけどね。

 

でも、この浮いたお金分予算が削れるとしたら、これを家以外の何かに使うことが出来るし、

あるいは、この浮いたお金をグレードアップや本当はやりたかったこと

(漆喰壁や塗り外壁、ステンレスキッチンなど)

に使うことが出来ます。

 

なので、たとえ他のみんなが、

当たり前にように広々と寝室をつくっていたとしても、

あなたにとってそれは必要ないと思ったら、

そんなの気にせず必要な広さでつくってもらえたらと思います。

 

今回は、寝室に集中して話をさせていただきました。

ぜひ、参考にしてください!

それでは、、、

 

 

12/22(木)光の種類と間取りの可能性~家づくりに関する豆知識~

 

前回、土地に合わせて家を建て無駄な余白をつくらないことが、

外溝工事の予算を大幅に狂わせないために必要だと

お伝えさせていただきましたが、とはいえ、これを実行するのは、

実はそう簡単なことではありません。

 

なぜなら、出来るだけ敷地いっぱいに家を建てようと思えば、

土地の日当たりの良し悪しに関係なく建物を配置せざるを得ないからです。

 

つまり、日当たりが悪い場所にも部屋をつくってもいいですよとならなければ、

この実現は難しいということですね。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

例えば、すぐ南に家が建っている土地に家を建てる場合、

真夏以外はその敷地には日陰が出来ることになります。

 

それゆえ、一般的には日陰となる部分を避け、直射日光が入る位置に家を配置します。

そして、出来るだけ全ての部屋を南向きでつくります。

 

結果、必然的に2階建ての家が完成します。

かつ、敷地に余白がたくさん出来ることになります。

 

しかし、ここで立ち止まって考えてもらいたいことが、

「全ての部屋の日当たりを本当に良くする必要があるのか?」

ということです。

 

まずは「寝室」です。

なぜなら、寝室は文字通り寝るだけの部屋なので、太陽が昇っている時間に使うことがないからです。

 

つまり、それなりに明るくはしたいものの、そのためにわざわざ直射日光が入り続ける

南に位置させる必要はないのでは?ということですね。

 

また「子供部屋」に関しても、同じことが言えるのではないでしょうか。

 

子供たちは、平日の昼間は学校に行っているし、

休日も自分の部屋ではなく、広々としたリビングであなたと共に過ごすことでしょう。

 

そして、やがて受験を迎え、部屋で過ごすことが多くなったとしても、

直射日光が日中ずっと射し込む部屋では、かえって勉強に集中しにくいのではないでしょうか。

  

光は直射日光だけじゃない?

 

家づくりをする時に知っておくべきことが

光=直射日光だけじゃないということです。

 

例えば、北の窓からは

1日を通してずっと直射日光が入ってきませんが、かといって北窓は暗いわけでもなければ、

むしろ日中ずっと安定した光を室内に採り込んでくれます。

 

また、家の中の壁を白くする理由は、室内に入ってきた光を反射させ家全体に拡散するためです。

 

この2つのことから言えることは、

光は何かに反射して拡散していくということなのですが、

この反射光をうまく使えば、家全体に満遍なく光を届けることが出来ます。

 

とはいえ、カーテンで光を遮ってしまうと、光が入ってくることもなければ、

光が拡散していくこともないので、

そもそも論として、いかにカーテンがいらない窓をつくることが出来るかが

鍵にはなってくるんですけどね。

 

しかし、光にはこの2種類があると

建てる前に理解しておけば、

どの部屋にどちらの光が必要なのかが分かるため、

部屋の配置に柔軟性を持たせることが出来ます。

 

また、日陰にも部屋を配置することが出来るため、

わざわざ直射日光のために、部屋を2階につくる必要もなくなり、

敷地をより有効活用出来るようになります。

 

そして、外構工事のコストを落とすことが出来ます。

同時に、1階が大きくなれば、家の使い勝手もいいでしょうし、

将来的にもその方がいいでしょうしね。

 

ということで、家を建てる前に「光は直射日光だけじゃないよ」ということを、

ぜひ知っておいてくださいね。

 

それでは、、、

 

 

12/19(月)家づくりの3つの基本~家づくりに関する豆知識~

 

外構工事にかかるコストは、建てる家や土地の状況によって

大きく異なるのですが、その相関関係をよく理解してないまま

家づくりを進めてしまうと、終盤で家づくりの予算が

大きく狂ってしまうことになります。

 

結果、泣く泣く貯金を切り崩すか、親に泣きついて援助してもらうか、

中途半端な状態で放置するか、の選択を迫られることになります。

 

ゆえ、後からそんな悲惨な状態にならないためには、

外構工事のことまで考えて、予算、土地、家の計画を

立てていかなければいけません。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

では今回は、外構工事の予算を大きく狂わさないために

知っておくべき3つのコトについてお伝えしていきたいと思います。

 

言い換えるなら、外構工事の予算を狂わせやすい

3つの理由って感じですかね。

 

どれも言われてみると

「まー、確かにそうですよねー」ってことなんですが、

案外みんな気が付いてなくて

この3つを原因に工事費用がかさんでしまっているので、

ぜひこの機会に知っておいてください!

 

土地は広くしない!

 

当たり前のことですが、土地を広くすればするほど、外溝工事は高くなります。

 

なので、新たに土地を買うにせよ、田んぼや畑を造成するにせよ、

出来るだけ土地は小さくすべきです。

 

ですが、いざ土地を探し出すと、

更地の状態の土地は狭く感じてしまうがゆえに、

土地を広げようとしてしまいます。

 

また、田んぼや畑を造成する場合は、

「せっかくなので広めにしておこう!」となりやすく、

意味なくだだっ広い土地をつくってしまいがちです。

 

結果、工事面積が広がり、想定以上の工事見積もりが出てきて、

後からビックリってことになるわけです。

 

土地に合わせて家を建てる!

 

土地を広げ過ぎると外構工事面積が広がるのと同じように、

土地に余白をつくり過ぎるのも、外構工事面積が広がる原因となります。

 

例えば、土地面積が60坪もあれば

充分平屋を建てることが出来るのですが、

多くの方が当たり前のように、

この広さの土地に総二階建ての家を建てようとします。

 

もし、30坪の平屋を建てれば、

外構工事面積は残りの30坪だけで済むのに、

ここに上下15坪ずつの2階建てを建ててしまったら、

さらに15坪分外構工事面積が増えることになりますよね?

 

もっと酷いのは、平屋を建ててもまだ余り過ぎるぐらい

広い土地であるにもかかわらず、総二階建ての家を提案することです。

 

おそらく、これはそうした方が家のコストが安くなるから

そういう提案をしているのだと思いますが、

そうすることによって、安くなった家のコスト以上に

外構工事のコストがかかってしまうとしたら、

それって全く意味がないって思いません?

 

家と外構は必ずセットで考える!

 

最後に覚えておいていただきたいことがこれです。

 

例えば、弊社のお家は見た目がオシャレなので、

庭に華美な装飾を加える必要もなければ、

防犯性とプライバシー性に配慮した住まいになっているので、

目隠しや塀や植栽などをする必要もありません。

 

結果、最低限の外構工事だけしておけばいいので、

工事費用も最小限に抑えられます。

 

他方、失礼な言い方にはなりますが、見た目がオシャレじゃないお家は、

庭に装飾を施すことによって、それをカバーしないといけません。

 

また同時に、

防犯性とプライバシーが担保されていないお家は、

目隠しや塀や植栽などによって、そのどちらも補ってあげないといけません。

 

となると、外構工事にかかる予算は、最低でも2倍は違うし、

場合によっては34倍のコストがかかることも

決して珍しくありません。

 

なので、外構工事のコストは、

建てる家によっても違ってくるということも

建てる前に覚えておいていただければと思います。

 

いかがでしたか?

 

この3つを意識しながら家づくりを進めていただければ、

家づくりの終盤に行う外構工事の予算が大幅に狂うことは

まずなくなると思います。

 

結果、資金計画で決めた予算から大きく懸け離れることなく

家づくりをやり遂げることが出来、スッキリした気持ちで後々暮らしていくことが出来ます。

 

なので、これから家づくりをするあなたは、

この3つの基本に従って家づくりを進めていただければと思います。

 それでは..

 

 

 

12/15(木)三大出費のバランス~家づくりに関する豆知識~

 

お子さんが小学校に上がる前後のタイミングで多くの方が家を建てられますが、

この時、向き合って考えてもらいたいことが、今後、どんな出費がどれくらい必要になるのか

ということです。

 

それらを把握していないまま家づくりをしたら、確実に予算をかけ過ぎてしまい、

後から経済的に困窮するからです。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

例えば、子供たちをいい大学に行かせてやりたいと思うなら、

早ければ小学校から、遅くとも中学からそれなりに投資が必要になってくるし、

高校に入るとなおのこと投資が必要となってくるので、

それらの費用をどう捻出するかを今のうちから考えておかないと

後からものすごく困ったことになります。

 

中学・高校になれば、修学旅行費もいるし、カバンや靴、自転車代なども必要になるし、

それ以外でも洋服代やお小遣いもいりますしね。

 

そして、その投資のピークは大学の時にやってくるですが、

仮に県外の大学に進むとなれば、学費の他に家賃・生活費・電気・ガス・水道代などが

必要となってくるので、(県内でも車を買ってやり、その維持費を払ってやらないといけません)

それこそコツコツとこの資金を準備していっておかないと、

たとえ夫婦そろって働いたとしてもとてもじゃないけど所得だけでは

これらの支払いをするのは難しいでしょうし、

学資保険を利用したとしても、充分な穴埋めは出来ないのではないでしょうか。

 

資産形成は長期で考える

 

また、家を建てるタイミングというよりも、今すぐからやっていって欲しいのが

やがて働けなくなった時のための資産形成です。

 

年金支給がなくなることはないにせよ、働けなくなった後、

一体どれだけ年金がもらえるのか未知数だからです。

 

また、事故や病気のせいで、思ったよりも早いうちから

働けなくなってしまう可能性だってゼロではないからです。

 

なので、少々気が早いと感じるかもしれませんが、

個人的には、今のうちから長期的にコツコツと積立し、

運用していくことが大事だと考えています。

 

資産運用は、長期になればなるほど複利効果によって爆発的に

お金が増えていくわけですからね。

 

そこで、オススメなのが、以下の2つの制度を利用して、

お金を積み立てていくことです。

 

1つは「iDeCo」と呼ばれている個人型の確定拠出年金ですね。

分かりやすく言うと、会社に勤めている誰もが納めている

国民年金と厚生年金に上乗せして、個人が納める年金です。

 

これがいい理由は、掛け金が全額控除の対象になるからです。

 

つまり、年末調整で納めた税金がいくらか返ってくるのですが、

例えば、年収が約500万円の人だと、

所得税の税率が10%、

住民税の税率も10%なので、

掛け金の20%が年末調整で返ってくる

というわけですね。

 

言い換えるなら、この年金を積立ていくだけで、

必然的に毎年20%ずつお金が増えていっているというイメージです。

運用によって増えるお金とは別で。

 

そして、もう1つ今すぐやるべきなのが、「つみたてNISA」という制度です。

 

これは、先程の「iDeCo」とは違い、所得控除になるわけではないのですが、

投資・運用によって増えたお金に対してかかる20%の税金が控除される制度です。

iDeCoも同じく税金が控除されます)

 

それゆえ、これにも限度額いっぱいまで積み立てていくべき

だと思っています。

 

そんなこんなでこの2つの制度には、限度額いっぱいまで

掛けていって欲しいと思っています。

IDeCoが月23,000円、

つみたてNISAが月33,000円なので、

夫婦揃って上限まで掛けるなら

毎月112,000円となります)

 

いかがでしたか?

 

教育資金、老後資金についてお伝えさせていただいたのですが、

これに加えて旅行や遊びにいくための積立も

23万円程度は必要だと思うんで、

奥さんの給料には、ほぼほぼ手をつけない方がいいんじゃないかと

思っていただけたのではないでしょうか?

 

なので、家づくりをする時には、こういったまだ見ぬ費用のことまで

ある程度想定した上で、自分たちが毎月払っていくべき

返済額を導き出してもらえたらと思います。

 

それでは、、、

 

 

12/12(月)理想の予算とその実現方法~家づくりに関する豆知識~

 

今や共働きはごく当たり前となっていますが、共働きであることを前提としても、

毎月のローン返済額はご主人の手取りの30%以内で抑えるべきだ

というのが個人的な考え方です。

 

仮に手取りが

30万円だとしたら9万円以内、

25万円だとしたら7.5万円以内、

20万円だとしたら6万円以内、

といった感じですね。

 

理由は、家という資産を持った以上、資産を維持するためにはそれなりの費用がかかるため

その時に備えてコツコツと貯めていかないといけないし、

子供たちの進学の費用もコツコツと貯蓄していかないといけないし、

働き続けるために自分への投資も怠ってはいけないし、

豊かな老後を過ごすために長期積立投資もしていかないといけないから。

 

そして、旅をしたり遊びに行くなど非日常を体験するためには、

まとまった資金が必要になってくるから。

 

つまり、こういった費用におそらく奥さんの給料の大部分が

消えていくことになる可能性が高いから、

出来るだけご主人の収入の範囲内で家づくりをした方がいいというわけですね。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

とはいえ、そんな想いとは裏腹に、無情にも建築コストは大幅に上がってしまったので、

これから家を建てる人は、これまでの常識を一掃しなければ、

この作戦を実現するのが難しいのではないでしょうか。

 

例えば、ご主人の手取りが25万円だとしたら、

あなたが設定すべき毎月のローン返済額は7.5万円以内ということになりますが、

仮に35年返済でローンを組み、1%の固定金利を選択したとしたら、

借り入れ出来る額は2650万円となります。

 

そして、これに自己資金を合わせた額が、

あなたが家づくりに掛けていい金額となります。

つまり、貯金の一部と親からの援助を足した金額が300万円だとしたら、

合計2950万円が総予算というわけですね。

 

では、土地と家と庭以外に250万円かかるとしたら、

あなたは残りの2700万円でいったいどのような選択をすべきなのでしょうか。

 

土地がない場合、どこで買うべきなのでしょうか。

どれくらいの予算を土地に掛けるべきなのでしょうか。

そもそも土地を買わず、実家の余った土地に建てさせてもらうべきなのでしょうか。

 

まずは、ここから夫婦で話し合ってよく考えて決断しなければいけません。

 

この場合、個人的には土地を買うとしたら、

土地の予算を500万円以内に抑えるべきだと思います。

そして、庭に50万円、家に2150万円

という予算設定をします。

 

理由は、子育て世代の家族が不便なく暮らしていくための家を建てようと思えば、

家にはこれくらいの予算が必要だからです。

 

とはいえ、この予算で建てられるお家は、

周りの人に比べて大きなお家ではありません。

むしろ面積だけを聞くと「えっ?」と驚く広さでしょう。

周りの人よりも部屋数も少なくなるでしょうし、

一つ一つの部屋も少しずつコンパクトになるでしょう。

 

ゆえ、あなたが家に多くを望むのだとしたら、

土地は買わず実家に余っている土地に建てる

という選択肢をオススメします。

 

そうすれば、土地を買うよりも土地に掛ける予算を抑えることが出来、

もっと家の予算を増やすことが出来ますからね。

 

最悪の選択肢とその理由

 

家づくりをする上で最も取って欲しくない行動は、

予算の枠を大幅に超えてしまうような

土地を買おうとしたり、家を建てようとすることです。

 

もちろん、共働きであれば土地と家の予算を両方増やしたとしても、

ローンも組めるし、たちどころに返済が苦しくなるわけでもないと思います。

 

しかし、その上がった予算を

奥さんの収入から補填するとなれば、必然的に先程申し上げた費用のどれかを

削らなければいけなくなります。

 

500万円予算が上がったら毎月1.5万円分、

1000万円予算が上がったとしたら毎月3万円分、

何かを削らないといけないというわけですね。

 

仮に「つみたてNISA」を利用した

長期積立投資の掛け金を削ることになったとしたら

35年後には2000万円〜3000万円ぐらい

持っているお金に違いが生じているかもしれません。

 

なので、先行きが不透明なこれからの時代に備えていくためにも、

まずは家づくりの予算をご主人の収入だけでやっていけるくらいに設定すること、

そしてその予算の中で、どんな家づくりが出来るかを

自らの選択肢と照らし合わせて、これまでの常識や周りの意見に振り回されることなく

冷静にじっくりと考えてみていただければと思います。

 それでは..

 

12/8(木)家づくりに失敗しないための視点~家づくりに関する豆知識~

 

一般的に北向きの土地は日当たりが悪いかあるいは悪そうなイメージから敬遠されがちです。

 

実際、南に隣接して2階建ての家が建っている場合、

日中、土地の半分ぐらいが陰になっていることが多いのですが、

仮にあなたが、そんな土地に家を建てなければいけないとしたら、

どのような要望を建築会社にお伝えしますか?

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

北向きの土地で一番課題になるのが、リビングダイニングキッチンの

明るさをどのように確保するかです。

 

南からの光を採るために南にリビングを配置しても

光は入ってこないでしょうし、かといって、光を確保するために、

南に隣接する家から出来るだけ距離を離そうとしても、

土地にかなりの奥行きがなければそれも出来ないからです。

 

また、南から光が採りにくい場合、東や西から補助的に光を採ろうしますが、

この場合も、その方向に家が隣接して建っているとしたら、

光が十分に入ってこないし、逆に家が建っていないとしても

丸見えになってしまうとしたらカーテンで光を遮断してしまいます。

 

そんなこんなで、

周りの家の位置関係も確かめながら、

実際暮らし出したらどういう状況になるかまで考えた上で、

間取りを考えていかないといけないんですよね。

 

ホント、間取りって単純に動線や使いやすさだけを

考えてつくればいいわけじゃないので、これが家づくりの難しいところです。

 

いざ、暮らし出したら思っていたのと違うなんてことになったら、

ホント申し訳ないですからね・・・

 

固定概念がもたらす後悔

 

そして、北向きの土地の場合、

「南向きで部屋をつくらなければいけない」

と思いながら家づくりをしてしまうと、

家の見た目が悪くなるとともに、家が汚れやすくなってしまいます。

 

トイレ、洗面、お風呂などの水回りが北面、

つまり家の正面に配置されやすくなるからです。

 

水回りが家の正面に配置されると、窓がたくさん正面に出来ると同時に、

サイズや位置も不均一なため、外観のバランスが崩れやすくなります。

かつ、水回りには換気扇も必要なので、なおのこと外観が崩れることになりますしね。

 

そして、この窓や換気扇が、外壁を汚す大きな原因となります。

窓や換気扇から伝うタレジミや、換気扇から出る黒ずんだ汚れが、

家の正面にその数だけ出来てしまうからです。

 

結果、見た目が美しくない家になってしまうだけじゃなく、

非常に汚れも目立ちやすく、後悔が絶えない家になりやすいというわけです。

 

それゆえ、北向きの土地で気を付けるべきことは、

「部屋を優先して日当たりのいい場所に配置しなければいけない」

という思い込みを持ったまま家づくりをしないということです。

 

安定した採光を確保するためには、

隣接する建物から十分な距離を確保する必要があるのですが、

北向きの土地の場合、

単純に部屋を南に配置するだけでは十分な採光は確保出来ません。

 

また、光を阻害する建物がない方向に

窓をつくることによって採光を確保するにしても、

その方向が丸見えになるのだとしたら、

プライバシーの担保のためにカーテンをせざるを得ないため、

それもいい解決策じゃないことは、

前回のブログでもお伝えした通りです。

 

この問題を解決するためには、その部屋の役割と使い方をよく考えた上で、

どんな窓をどこに配置すべきなのかを考えながら部屋の配置を決めなければいけません。

 

そして、それには周りの家の位置関係が密接に関係してきます。

 

ということで、家を建てる時は単純に動線や使い勝手だけじゃなく、

こういった視点も持ちながら、土地選びと間取りづくりをしていただければと思います。

 それでは.. 

 

 

12/5(月)建築屋の土地を見る視点~家づくりに関する豆知識~

 

僕を含めて建築会社は基本的に南向きの土地をそれほど良いと

思っていないのですが、その理由は大きく分けると2つあります。 

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

まず、1つ目の理由が

防犯性とプライバシー性の確保がとっても難しいからです。

 

南につくった大きな窓からは、

たくさんの光とともに、道行く人たちの視線が入ってきてしまうからです。

 

また、窓を見ただけで部屋の配置が全て分かってしまうし、

夜になると光が灯っているかどうかで、

どこの部屋を使っているかまで道行く人たち全員から分かっちゃいますからね。

 

そんなこんなで、丸見えを防ぐためにみんな問答無用でカーテンをするわけですが、

そうなれば光が家全体に届きにくくなってしまいます。

結果、部屋が薄暗くなり朝からずっと照明を点灯したまま暮らすことになります。

 

そして同時にカーテンが開けられない窓は

窓を開けることも出来ないので、風も常時取り込むことが出来ません。

 

さらに、家を明るくしたいと思う気持ちから、保険的な意味も込めて南以外にも大きめの窓を

たくさんつくる方もいらっしゃいますが、

この窓も、結局周りから丸見えになるとしたらカーテンが必需品となるのでいい解決策だとは言えません。

 

それどころか窓を不用意に増やしてしまうと、

コストアップとともに耐震性と断熱性が劣化してしまうので、

むしろやめたほうがいいと思います。

窓が増えれば、掃除場所も増えるし、戸締りの心配も増えることになりますしね。

 

そんなわけで、建築会社は

南向きの土地を前向きにオススメしないというわけです。

 

予算と期間の問題

 

2つ目の理由が、土地の値段が一番割高だからです。

みんな日当たりがいい土地を狙っていますからね。つまり、需要が供給より高いからですね。

 

ゆえ、土地の価格交渉をする余地もありません。

定価どころかもっとお金を出してでも、その土地を買いたいと思っている人が

たくさんいるわけですからね。

 

結果、土地に予算を使い過ぎてしまい、

家づくりの予算を大きく圧迫してしまうのですが、

それだけにとどまらず

南向きの土地は建築代と外構代も高くつきやすいので、

さらに大幅に予算オーバーしやすくなります。

 

建築代に関しては、カーテンやシャッターといった

オプション部材に余分にお金がかかるし、

外構代に関しては、防犯性とプライバシー性を高めるための

目隠しや植栽や塀に、多額のお金がかかってしまうからです。

 

また、需要が高いということは、すぐ売れてしまうということでもあるので、

土地を即決しないといけません。

 

となると、その土地には、

本当に自分が望む家が建つかどうかを検証出来ないまま

土地の契約をしないといけなくなります。

 

かつ、早く不動産屋さんに

土地代の支払いをしないといけないので、

必然的に家の打ち合わせ期間もタイトになってしまい、

自分が建てる家に後悔しやすくなります。

 

そんなわけで、個人的には南向きの土地を

前向きにすすめたくないというわけです。

 

前回もお伝えしましたが、土地の日当たりの良し悪しと

家の明るさや快適性との相関関係は、実はそう高いわけではありません。

 

なので、これから土地探しをする方は、土地の日当たりにこだわることなく、

建築屋さんに土地を見てもらいながら、土地選びをしてもらえたらと思います。

 

それでは、、、

 

 

12/1(木)不動産屋と建築屋の領域~家づくりに関する豆知識~

 

土地を決める時は、

自分たちだけで判断すべきでもなければ、不動産屋さんに相談すべきでもありません。

 

というのも、あなたも不動産屋さんも

建築のプロではないため、その土地が予算的にも建築的にも

いい土地かどうかがハッキリと分からないからです。

 

つまり、土地の良し悪しは、建築とセットで考えないといけないというわけですね。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

では、建築会社に相談しないまま土地を決めてしまった場合、

一体どういうことが起こってしまうのか、具体的にお伝えしていきたいと思います。

 

無茶苦茶予算オーバーする!?

 

まず、一番みんながやってしまう失敗が、土地にお金を使い過ぎてしまうことです。

結果、肝心要の建築の予算が減り、あなた自身も困るし建てる側の建築会社も困ります。

あるいは、建築コストも抑えなかったとしたら住宅ローンにそのしわ寄せが来てしまいます。

 

ゆえ、家を建てることを決めた時、真っ先に不動産屋に行くのではなく、

その前に建築会社に行って、土地にかける予算がいくらなのかと

家にかける予算がいくらなのかを試算してもらった上で、

土地探しを始めてもらえたらと思います。

 

この流れで土地探しを始めた場合、もしかしたらあなたが望んでいるような土地を

買うことが出来なくなるかもしれません。

一般的にいい土地だと言われている「南向きの土地」や「形がいい土地」などです。

 

しかし、設計とは、『土地が抱える問題を解決する手段』です。

 

言い換えると、家は土地の環境に合わせて間取りや外観をつくっていくものであるため、

たとえ日当たりが悪そうな土地だとしても、設計次第で明るくて開放的な家をつくることも出来れば、

たとえ形が悪い土地だとしても、土地に合わせて設計さえ出来れば

とっても住みやすい家をつくることも出来るということです。

 

つまり、建築会社の視点としては、

家の良し悪しは土地の良し悪しに左右されないので、

土地の選択肢を無闇に狭める必要はないということです。

なので、土地を選ぶ時は、必ず建築屋さんに土地を見てもらい、

土地の良し悪しをアドバイスしてもらってください。

これが予算に支障を生じさせない最良の方法です。

  

予期せぬ費用が発生するリスクがある!?

 

続いて起こりがちなことが、『そんなの聞いてなかったよ・・・』的な

予期せぬ出来事が発生してしまうことです。

 

例えば、土地の値段が安かったとしても

境界が不明解な場合、境界確定をしないといけないのですが、

契約上その費用負担をあなたがしなければいけないとしたら、

予期せぬ出費に頭を悩ませることになるかもしれません。

 

あるいは、水道が引き込まれておらず、その工事費用が別で必要だと分かっていたとしても、

前の道路にも水道がなかった場合、途方もない費用が発生してしまい、

予期せぬ出費に頭を悩ませることになるかもしれません。

 

あるいは、土地が低いため土地を高くしたいと思っていても、

現状の土地の高さより30cmを超えて土を盛ろうとしたら、開発許可申請が必要になるし、

それを超えてもっと高くしようとすれば、土がはみ出ないようにするために

擁壁をたくさんつくらざるを得なくなりさらなる出費を生むし、

それに加えて盛り土費用まで発生するので、

ウン百万単位の費用が発生することになってしまうかもしれません。

 

なので、そんな事態を招かないためにも

先に建築会社を決定しておくことをオススメしています。

理由は、任せてくれるかどうか分からない状態では、

建築会社もこういった土地に関しての細かい調査をしてくれる専門業者さんに

仕事(調査)を依頼しにくいからです。

 

建築を任せてくれることが決定していれば、

きっと具体的なプランに入る前に綿密に土地について調査し、

その費用も考慮した上で建築予算を導き出してくれるでしょうし、

その予算に合わせた聞き取りやプラン提案をしてくれるはずです。

 

とにかく、家づくりで大事な予算で失敗しないためにも、

土地と建物を分離して考えないこと、

そして、建築会社に土地を見てもらっていない状態で、

土地を決定しないようにしていただけたらと思います。

 

それでは、、、