2021年11月

11/29(月)人生をプランするコトの大切さ~家づくりに関する豆知識~

 

住宅資金、教育資金、老後資金。この3つは人生の中の3大支出ですが、

住宅を購入する時は、教育資金や老後資金についても同時に考え、

備えていくいいタイミングです。

 

つまり、今のことだけじゃなく、少し先のことはもちろん、

もっと先のコトまで並行して考え、その上で家づくりの計画を立てるべきだ

ということなのですが、

とはいえ、そのためには、教育資金や老後資金について

最低限の知識を持っておかないといけません。

 

こんにちわ。

eguken myhome studio 江口です。

 

それでは、今回は、その中の教育資金について

お伝えさせていただきますね。

 

今後は、社会保障費や税の負担が上がること、

そして、前回お伝えさせていただいたように不足する可能性が高い年金の上乗せ貯蓄を、

現段階からコツコツとしなければいけないことから、私たちの可処分所得は増えるどころか、

逆にどんどん減っていくことになるのですが、一方で、大学への進学率が上がっているため、

厳しい家計の中、子供への投資資金を貯めていかないといけません。

 

なんせ2018年の文部科学省の調査によると、大学への進学率は約58%となっており、

どうやら大学への進学が以前に比べて当たり前となりつつあるようですからね。

 

奨学金ありきで、大学を考えてしまうと、子供たちに大きな借金を

背負わせてしまうだけですしね。

 

そんなこんなで、子供たちのために具体的なプランを立てないといけないのですが、

では大学に進学するとした場合、一体どれくらい必要なのか、

あなたはご存知でしょうか?

 

現実と向き合ういいタイミング

 

大学の費用は、国立なのか私立なのかによっても違えば、

私立の場合、文系か理系かによっても違ってきます。

 

また、県外の大学に行くとなれば、学費だけじゃなく、

家賃や生活費などの仕送りもしてやらないといけないのですが、

ここでは、この中でも比較的負担が大きい、

県外の私立理系の大学に4年間通うと仮定して、一体どれくらいの費用が必要になるのか

考えていってみますね。

 

まず、私立理系の学費には、4年間で約540万円かかると言われています。

4年分の学費と入学準備金の合計額です)

 

そして、仮に家賃と仕送りに毎月7万円かかるとしたら、

学費とは別に336万円もの費用がかかることになります。

 

つまり、合わせると876万円もの費用が1人あたり必要なのですが、

仮にあなたにお子さんが2人いる場合は、子供の大学資金として1752万円が

必要だということになりますよね。

 

一人あたり200300万円程度の学資保険に入っている程度では、

全く話にならない金額です。

 

では、どうするべきなのでしょうか?収入面と照らし合わせながら

考えていってみましょう。

 

仮に、あなたのお子さんが、4歳と2歳だとしたら、

上の子が大学を卒業するまでの期間は18年間、

下の子が大学を卒業するまでの期間は20年間、

ということになりますが、

奨学金を全く利用させないようにするために、1752万円を20年に渡って

一律で貯め続けていくとすれば、毎年87.6万円を貯蓄しないといけません。

 

ということで、

あなたの年間の手取り金額から、87.6万円を教育貯金として

差し引いてみてください。

 

そして、これに加えて

前回お伝えした私的年金のiDeCoに、2人揃って毎月20,000円ずつ預けるとして

20,000×12ヶ月×2人=48万円をあなたの年間の手取り金額から

さらに差し引いてみてください。

 

いかがでしょうか?

 

仮に、2人合わせた合計手取り収入が年間で500万円だとしたら、

あなたが使える金額は、364.4万円ということになり、

毎月に換算すると30万円強ということになります。

 

あるいは、2人合わせた合計手取り収入が年間で450万円だとしたら、

あなたが使える金額は、

314.4万円ということになり、毎月に換算すると

26万円強ということになります。

 

そして、この金額の中で、

住宅ローンを払い、家と車を維持し、生活をし、学校や習い事に通わせ、

税金や保険を支払い、旅行に行ったりしないといけないというわけですね。

 

いかがでしょうか? いけそうでしょうか?

おそらく、この残った費用で暮らしていくのは結構キツそうですよね・・・

 

ということで、

教育資金や老後資金に備えつつ生活していこうとしたら、

一体どれくらい不足しそうなのか?一体どれくらい大学資金を

奨学金に頼らないといけないのか?

そして、家を建てるとすれば、どれくらいお金をかけるのが適切なのか?

 

次回は、これらについて一緒に考えていければと思います。

それでは、、、

 

 

11/25(木)家に欠かせないお金の話~家づくりに関する豆知識~

 

 誰しもにとって「家」は憧れの存在だと思いますが、いざ購入に踏み切ろうとしたら、

漠然とした不安が押し寄せてくるのもまた、共通したことではないでしょうか?

 

それゆえ、家づくりを心から楽しめるようになるためにも、

まずこの漠然とした不安を払拭しなければいけません。

  

こんにちわ。

eguken myhome studio 江口です。

 

では、今回からは家づくりに関連するお金のことについて

お伝えしていきたいと思います。とっても大事なお話です。

 

将来のことまで考えていますか?

 

家づくりで最も大切なことが、今の状況だけじゃなく

将来のことまで考えた上で、買わないといけない、ということです。

 

そうしておかないと、家づくりにお金を掛け過ぎてしまい、

子供たちの教育や自分たちの老後に備えていく余力がなくなってしまうからです。

 

なので、これに関しての個人的な意見をお伝えさせていただこうと思います。

気の早い話ではありますが、まずは老後資金についてからです。

 

豊かな老後を過ごすためには、毎月35万円ほど必要と言われており、

今のうちから考えて計画していかないとその確保が難しいかもしれないので、

勉強がてらお付き合いいただければと思います。

 

内容を知りプランを立てること


年金には国民年金と厚生年金から成る公的年金と、

厚生年金基金や確定拠出年金といった私的年金の

2つの種類が存在するのですが、

あなたが払っている年金が国民年金だけなのか、

それとも厚生年金も上乗せして払っているのか、

あるいは、さらに上積みして私的年金も払っているのか

によって将来受取れる金額は違ってきます。

 

また、公的年金は60歳から75歳までの間で、いつからもらうのかを選ぶことが出来るのですが、

どのタイミングで受け取るかによっても、支給される金額が大きく違ってきます。

 

65歳から国民年金を受け取る場合、

年間で約78万円ですが、20歳〜60歳までちゃんと払った場合です)

これを60歳から受け取るとしたら、

支給額が30%減ってしまうし、

逆に70歳から受け取るようにしたら、

支給額が42%増えるといった感じですね。

75歳まで遅らせればさらに42%増えます)

 

そして、これらを踏まえた上で、どのように働いていくのか、

どのように受け取るようにするのかを、考えていかないといけません。

 

もちろん、これからは奥さんもガッツリ働き、共働きで稼ぎ、家事も育児も協力するという

スタイルが一番オススメです。

理由は、奥さんも厚生年金に加入出来れば、年金の支給額が増えるからです。

 

かつ、夫婦そろって私的年金にも加入した方がいいのですが、

その時に個人的にオススメなのがiDeCoという個人型確定拠出年金です。

掛け金が全額所得控除の対象となるため、年末調整でお金が返ってくるからです。

 

今の時代、銀行にお金を預けていても全くお金が増えませんからね。

仮に毎月2万円を銀行に預けていった場合、年間貯蓄額の24万円につく利息は、

わずか2円足らずですが、

これをiDeCoに預けていった場合、返ってくる税金は所得税と住民税を合わせると、

年収にもよりますが、一人当たり3.6万円ずつって感じでしょうか。

 

そんなこんなで、こっちにお金を預けていった方が得というわけです。

(ちなみにiDeCo60歳までお金が引き出せません)

 

そして、出来るだけ長く働くようにし、出来れば公的年金の受け取りは

75歳から始めることをオススメします。国民年金の支給額が84%も増えるからです。

  

つまり国民年金の支給額が、

78万円×1.84×2人分=約287万円となり、

これに上乗せして支給される厚生年金まであれば、

それだけでやっていけそうだということですね。

今のうちからiDeCoを掛けておけば、その分の上乗せ分だってありますしね。

 

これが僕のオススメプランなんでですがいかがでしたか?

 

長く働くと考えると、なんだかゾッとしますが、

人生100年時代と言われている今、ぶっちゃけそんなに早くリタイアしても

暇を持て余すだけだと思います。

 

なので、出来るだけ長く働くことで、小額ながらも稼いでいくことが

とっても大事なことだと思います。

 

とはいえ、いつまでも健康で働けるかどうかが

わからないので、iDeCo に加入することも大事だし、

もっと言うならば、出来ればお金が増える方法で

貯蓄していくことが大事なんですけどね。

 

では次回は、

子供たちの教育資金についてお伝えしつつ、

どのように家づくりの計画を立てればいいのか?

を考えていきたいと思います。

 

次回もお楽しみにー 

それでは、、、

 

 

 

11/22(月)南向きという選択肢~家づくりに関する豆知識~

 

例えば、洗面脱衣室を南向きでつくれば、様々なメリットを享受することが出来ます。

 

・洗面にたくさんの日光が射し込むため、明るく清々しい場所で朝の身支度が出来る。

・洗面にたくさんの日光が射し込むため、洗面がジメジメしにくい。

・洗面にたくさんの日光が射し込み、ひんやりなりにくくなるため

ブルブル震えながらお風呂に入ることも、着替えたりすることもなくなるし、

ヒートショックにもなりにくい。

・そのまま洗濯干し場に出られるため、洗濯物を干す時の作業がとっても楽になる。

・外干しをせず、室内干しをする方でも、日光を当てて乾かすことが出来る。

 などなど。

 

それゆえ「洗面は北」という考え方に縛られることなく

家づくりをしていただくことをオススメしています。

 

こんにちは。

eguken mlyhome studio 江口です。

 

しかし、この考え方は一般的ではないため、ほとんどのお家が、

真逆の北向きとまでは言わなくても、暗くてジメジメしてしまいそうな場所に、

この洗面脱衣室を配置しています。

 

そして、朝から電気をつけないといけない場所で、

身支度をすることが当たり前となっています。

 

いつもジメジメするため、そこに置いてあるものが湿気でふやけてしまいます。

 

寒くなりやすく、ブルブル震えながらお風呂に入らないといけないし、

また震えながら着替えないといけなくなってしまいます。

 

このように洗面を北につくってしまった場合、暗い、寒い、ジメジメするという

三拍子そろったお家になってしまいやすいのですが、

それに加えて、もう1つ不便さを手に入れてしまうことにもなります。

 

ちょっとした心の余裕を持つ工夫


洗面を北につくった場合、洗濯物を干しに行く距離が

必然的に長くなってしまいます。

 

例えば、洗濯を干す場所が2階のベランダだとしたら、

1階の一番北から2階の一番南まで、重たい洗濯物を持ち運びしないといけません。

 

また、流石にそれは面倒だからと、1階に勝手口と干し場をつくった場合も、

移動距離は短くなるものの、これはこれで干す作業を外でしないといけなくなるため、

寒さや暑さに苦しむことになるし、身なりにも気を配らないといけない

といった別の問題が発生してしまいます。

 

さらに、取り込んで片付けるところまでが、洗濯の一連の作業ですが、

2階のベランダに洗濯物を干した場合、再び1階に洗濯物を下ろしてきて、

洗濯物をたたみ、再び2階にたたんだ洗濯物を片付けに行く

という非効率な作業を強いられる可能性が高くなります。

 

子供が小さいうちは、子供の様子を見ながら作業したいでしょうし、

2階で1人洗濯物をたたむのもなんだか寂しいですからね。

 

1階の勝手口を出たところにある干し場から洗濯物を取り込む場合は、

リビングと干し場を何度も往復しないといけなくなるでしょうし、

外に出て作業する分、先程お伝えしたように、暑さや寒さに苦しむことになるし、

身なりにも気を配らないといけないですしね。

 

一般的には、居室は南につくるものだという思い込みがあるため、

洗面やキッチンなどは、どうしても北に追いやられがちに

なってしまいます。

 

しかし、このセオリーにならって間取りをつくってしまうと、

暗くて寒くてジメジメした洗面になるし、家事動線があまり良くない家になります。

 

そして、大なり小なりストレスを抱えながら生活せざるを

得なくなってしまします。

 

もちろん、どんな土地でも、洗面を南向きでつくることが

出来るわけじゃないので、あなたが冒頭のような洗面がいいなーと

お考えであれば、土地探しから間違わないように

家づくりを進めていかないといけませんけどね。

 

どんな土地でも同じような間取りの家がたくさん建っていますが、

本当は、間取りは土地によって全く違ってくるものですからね。

 

それでは、、、

 

 

 

11/18(木)悪しき土地の固定概念~家づくりに関する豆知識~

 

この分譲地にあるABCの中で、最も売れにくい土地はCです。

 

南に隣接して家が建っているため、日当たりが悪くなりそうだし、

土地の面積もやや小さめだし、土地の形もやや微妙だからです。

 

それゆえ、不動産屋さんは、同じ立地であるにもかかわらず、

少しでも売れやすいようにと、この土地だけは価格を低めに設定します。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

では、このCは、ABに比べて約200万円安いとしたら、

あなたは、この土地を買いたいでしょうか?

 

ですよね。

わざわざ率先して買いたいとは思わないですよね。

 

でも実は、

この3つの中で最もオススメなのは、このCなんですよね。

 

では、その理由について、お伝えさせていただきますね。

 

より安く買うことが出来る!!

 

その一番の理由が、価格交渉がしやすいため、より安い価格で手に入れることが出来る

可能性が高いということです。

 

ABは人気があるため、価格交渉なんてしようものなら、

一瞬で一蹴されそうですからね。

 

ただ、いくら安く買えそうだとはいえ、この土地に家を建てるとなると、

日当たりが悪くなるんじゃないかという不安がどうしても頭から離れないですよね?

 

日当たりが悪い土地は、

家も日当たりが悪くなってしまうのか?

 

この土地に家を建てる場合、最もやってはいけないことが、

敷地の一番南にリビングを配置することです。間違いなく日陰になってしまうからです。

 

それゆえ、この土地では、リビングに南からの光を入れるならば、

南に隣接して建つ家から、リビングまでの距離を充分にとるか、

あるいは、より高い位置からリビングに光を落としてくるか、

のいずれかの方法を選択すべきです。

 

そして、そのように考えるコトが出来れば、たとえ日当たりが悪い土地であったとしても、

リビングに直射光を入れることが出来るし、家の中をいつも明るい状態で保つことも出来ます。

 

また、日陰となる部分には、直射日光が必要のない部屋を配置するようにします。

玄関やトイレや収納といったスペースですね。

 

収納に至っては、直射日光を絶対に入れるべきではないし、

玄関やトイレに至っては、ただ明るくするだけなら、

必ずしも南からの光に頼らなければいけない

わけじゃないですからね。

 

つまり、、、

 

家の明るさと土地の日当たりの良さは比例しない

 

ということです。

あるいは、言い換えると、設計とは土地が持つ問題を解決するための手段であるため、

そもそも土地の日当たりなんて一切気にする必要がないというわけですね。

 

この基本原則さえ理解しておけば、土地に無駄に多額の費用をかける

必要がなくなります。

 

結果、家づくりの予算を抑えることが出来るし、

利息の支払いもその分圧縮することが出来ます。

 

ということで、

土地を選ぶ時には、南向きにこだわる必要なんて一切ないということを

覚えておいていただければと思います。

この思い込みがなくなれば、家づくりの幅が一気に広がるし、

家づくりのコストも随分と抑えられますから!

 

それでは、、、

 

 

11/15(月)大切な土地の選び方~家づくりに関する豆知識~

 

例えば、あなたが住みたいとお考えの地域で、このような分譲地があった場合、

あなたは、ABCの中のどの土地を選ばれるでしょうか?

 

こんにちわ。

eguken myhome studio 江口です。

 

おそらく直感的には、ABの土地がいいかなと

思われたのではないでしょうか?

 

Cは南に家が建っているため、日当たりが悪くなりそうなのに対し、

ABは南が道路となっているため、日当たりが良さそうですからね。

 

では、もう少し具体的に条件をつけてみるので、

改めてお考えいただけますか?

 

南道路であるABは、土地の価格が坪あたり20万円とし、

東道路であるCは、土地の価格が坪あたり18万円だとしたら、

いかがでしょうか?

 

ABは、50×20万円=1000万円で、

Cは、44×18万円=792万円

ということですね。

 

同じ立地でありながら、200万円ほど金額に違いが出ますが、

この条件が加わるとしたら、あなたはどちらを選ばれるでしょうか?

 

土地の考え方


家は大きな買い物であり、やり直しがきかないこと。

そして200万円という価格差は、30年や35年といった長期で考えると、

そう大きなものではないと思ってしまうこと。

 

この2つの理由から、出来ることなら、日当たりが良い土地を買いたいと思うのが、

ごく当たり前の感情だと思います。

 

しかし、この分譲地の場合、土地購入に際して

もう1つ考えなければいけない重要なポイントがあります。

 

それは、「ワンルームマンション」が、道路を挟んだ場所にあるということです。

 

しかも、図面には書いていませんが、

このワンルームマンションは、3階建て全24戸あるのですが、

共用部分となる通路と玄関が全て北にあります。

 

つまり、ABの土地は、目の前にあるワンルームマンションから

常に丸見えの環境にあるというわけですね。

 

それゆえ、このABに家を建てる場合、住み心地のいい家にするためには、

ワンルームマンションからの視線を遮断する必要があります。

 

せっかく南からの光をたっぷりと家の中に採り込める土地を

買ったにもかかわらず、です。

 

環境を無視して家を設計してしまうと・・・

 

例えば、南向きの土地の良さを活かして、南に出来るだけ多くの部屋を配置し、

かつその南面に大きな窓をつくってしまったとしたら、一体どうなるでしょうか?

 

おそらく、その窓に付けたカーテンを、ずっと開けることが出来ないままで

いるのではないでしょうか?

そして、朝からずっと電気をつけたままで過ごさなくてはいけなくなってしまいます。

 

また、この土地でウッドデッキを庭に向かってつくった場合も、

間違いなく使いやすいウッドデッキにはなりません。

マンションの人からだけじゃなく、周囲の人からも常に丸見えになるからです。

 

こんな状況になってしまうのでは、せっかくより高いお金を出してまでして、

この土地を買った意味がなくなってしまうと言っても過言ではないと思いませんか?

 

多くの方が、南向きが一番良い土地だと完全に信じ込んでしまっています。

 

しかし、現実は、南向きは最も設計が難しい土地です。

日当たりが良いがゆえに、南に部屋や窓をつくらなければ勿体ないという

バイアスがかかってしまうからです。

 

ですから、単純に日当たりが良さそうだとか、

みんなが良いと言うからという理由でだけで、

南向きの土地を選ばないように気を付けていただければと思います。

そして、周りの環境も考慮しながら土地を決めてもらえたらと思います。

 

では次回は、この分譲地のCのような日当たりが悪そうな土地について

お伝えしていきたいと思います。

 

それでは、、、

 

 

11/11(木)住宅ローンでなにより大切なコト~家づくりに関する豆知識~

 

住宅ローンを利用する時、出来るだけ車や奨学金などのローンが

ない方がいいのは当たり前なのですが、そういったローンが残っているから

住宅ローンを借りることが出来ない・・というわけではありません。

 

とはいえ、このような状況の場合は、銀行が思っているだけの額を

貸してくれない可能性が高くなります。

 

本当は3000万円借りたいのに、ローンが残っているせいで

2500万円しか借りられないという風に。

 

それゆえ、家を建てる時には、なるべくローンがない状態に

しておくコトをオススメしています。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

もちろん、これはあくまで理想論であり、

現代社会の中で、全くローンがない方なんて

皆無に等しい状態です。

 

例えば、あなたもスマートフォンをお持ちだと思いますが、

この機種代も2年〜4年といった期間で、分割払いしています。

 

また、クレジットカードを使えば、後払いとなるため、

これもれっきとしたローンとなります。

 

ローンがあることよりもその返済状況が大切

 

そして、銀行が重視するところは、ローンがあるかないかということよりも、

そのローンを遅れることなく、また忘れることなく、

毎月キッチリ返済出来ているかどうかです。

 

つまり、あなたが誠実であるかどうかを、本審査の前の事前審査でチェックしている

というわけですね。

 

そして、遅れが連続して続いている、あるいは督促が届いているにもかかわらず

ずっと払っていない、あるいは踏み倒している、といった状態だと住宅ローンの審査に

大きく響いてしまいます。

 

ですから、家を建てたいとお考えであれば、車や奨学金といったローンの返済はもちろん、

クレジットカードや携帯電話などの支払いも、遅れたり、忘れたりしないように

いつも気を付けておいた方がいいというわけです。

 

住宅ローンで気をつけること



ここまでお伝えしたように、他にローンがあるからといって

住宅ローンが借りられなくなることはないのですが、

住宅ローンで気を付けるべきことが、借り過ぎてしまうということです。

 

例えば、あなたの年収が400万で、奥さんの年収が300万円あったとしたら、

2人の収入を合算すれば、民間の銀行で3500万円〜4200万円、

フラット35なら7000万円近くまで借りることが出来ます。

 

そして、多くの方が、その枠をいっぱいまで

使おうとしてしまいます。

 

しかし、冷静に考えてみてください。奥さんの収入は安定して

ずっと同じだけあり続けるのでしょうか?

あるいは、あなたの収入もずっと右肩上がりになるのでしょうか?

 

仮に奥さんが働けない状況になってしまったら?

あなたが会社を辞めなければいけない状況になり給料が下がってしまったら?

会社の業績が悪くなり、ボーナスがなくなってしまったら?

  

たちどころに生活が苦しくなることはないにしても

お金に不安を抱えながら暮らし続けないといけないのは、

かなりしんどいですよね。

 

なので、たとえ周りの人たちが、そうしているからといって、

あなたも同じようにして大丈夫だと勘違いしないようにしてください。

  

住宅ローンで大切なことは、いくら借りられるかではなく

自分にとって無理のない予算や返済を間違えないことなので、

これを夫婦で話し合って、正しい予算設定をしてください。

 

家が幸せを壊してしまっては、元も子もありませんから・・・

それでは、、、

 

 

11/8(月)ひかげとひなたの使い方~家づくりに関する豆知識~

 

南に建っている家のせいで、敷地の半分近くが日陰になってしまう

55坪の土地に建つ家の多くが、2階建ての家です。

 

その理由は、日陰を避けて家を建てようとするからなのですが、

この結果、前回お伝えしたような使いにくい家になってしまいます。

また、薄暗く開放感もない家になってしまいます。

 

それゆえ、使いやすい家にするためには、また明るく開放的な家にするためには、

そもそも根本から改善する必要があります。

根本とは、日陰を避けて家を建てようとすること、ですね。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

では、この土地で家を建てる場合、どのような間取りにすべきなのでしょうか?

 

平屋という選択肢

 

土地の広さが55坪あれば、平屋を建てることが出来るので、

この土地では、まずは平屋に出来ないかを考えるべきです。

 

しかし、平屋にすれば、確実に日陰となる部分にまたがって

家を建てることになるため、光の採り込み方を工夫しなければいけません。

 

では、家全体を満遍なく明るくするためには、どのように採光を考えるべきなのでしょうか?

 

光の種類を知る

 

これを考えるにあたり、知っておくべきというか、

棲み分けしておくべきことが、光にも種類が2つあるということです。

「直射光」と「天空光」の2つですね。

 

分かりやすく言うと、天空光とは北の窓から入ってくる光ですね。

つまり直射光が入ってこないはずの北の窓が、1日中安定して明るいのは、

この天空光が入ってきているからだということです。

 

そして、部屋の配置は、

この2つのどちらの光を入れたいかによって

変わってくるんですよね。

 

例えば、リビングダイニングは直射光をたっぷりと採り込みたい場所ですよね?

それゆえ、南からの光がたっぷりと入る位置にレイアウトしたいですよね。

 

また、洗濯物を干すところにも、日光がたっぷり当たるようにしたいので、

南からの光が入る位置にレイアウトしたいですよね。

 

では、この2つの場所以外に関してはどうでしょうか?

明るくあるべきではあるものの、かといって絶対に南からの光が必要

というわけではありませんよね?

 

玄関。お風呂。トイレ。収納。これらはもちろんのこと、

寝室だって、南からの光にこだわる必要はありませんよね?

 

そんなこんなで、これらを踏まえて、2つの光をうまく使い分けながら

部屋を配置していくと、全ての部屋を満遍なく

明るくつくりやすくなるというわけですね。

 

もちろん、せっかくの南からの光を殺してしまわないためには、

間取りのつくり方に工夫が必要ですけどね。

 

平屋が無理な場合

 

そして、土地や要望の都合上、その土地に平屋がおさまらない場合は、

2階部分をつくらざるを得ないのですが、

この場合も、出来るだけ2階部分を小さくすべきです。

 

2階を広くつくっても無駄にコストが上がるだけで、

使いやすさが上がるわけじゃないからです。

 

なので、この土地で、どうしても2階をつくらないといけないとしたら、

出来るだけ2階は小さくしてもらえたらと思います。

要するに、あくまでベースは平屋で考えるべきだということですね。

 

いかがでしたか?

 

もちろん、このような家の建て方をすれば、居住性は格段に上がるものの、

確実にコストは割高になるので、

同時に、コストを抑えるためのアイデアや工夫も

必要にはなるのですが、それさえ出来ればありきたりの総2階建ての住まいに比べて、

遥かに使いやすく、遥かに住みやすく、また、遥かに明るくて開放的な住まいが出来上がります。

 

ですから、明るくて居住性が高い家が手に入れられるように

今回の記事を頭の片隅に置きながら、家づくりをしてもらえたらと思います。

 

それでは、、、

 

 

 11/4(木)間取りは土地で決まるもの~家づくりに関する豆知識~

 

例えば、あなたが家を建てる土地が、東が道路に接している

間口11m×奥行き16.5m55坪の土地で、その南に2階建の家が建っており、

そのせいで、敷地の半分ぐらいまで日陰になっているとしたら、

どのようなお家を建てるべきでしょうか?

 

さらに、南だけじゃなく西と北にも家が建っており

周囲を家に囲まれているとしたら、そこにどのようなお家を建てるのが

最も理想的なのでしょうか?

 

こんにちわ。

eguken myhome studio 江口です。

 

この場合、一般的には、日陰になっている所を避けて家を建てようとします。

 

つまり、陰になっていない部分にだけ家を建てようとするため、

必然的に2階建ての家になるというわけですね。

 

そして、1階の日光が入ってくる場所には、リビングや和室をつくり、

日が当たらなくていい場所には、お風呂や洗面やトイレといった

水回りを配置すると思います。

 

2階には、寝室や子供部屋といったプライベートルームを配置し、

出来るだけ、全ての部屋を日当たりがいい南に配置し、かつ、

その南にはベランダをつくるのではないでしょうか。

 

さらに、道路面である東からも朝の光がたくさん採り込めることから、

東にも大きな窓をつくり、東と南からたくさんの光が

採り込めるようにすると思います。

 

これが、この土地に建つ、最もポピュラーな間取りですね。

 

ですが、残念ながらこのポピュラーなお家は、実際住んでみると、

様々なデメリットを痛感することになります。

 

例えば、1階のリビングにつくった大きな窓から見える景色は、

「すぐ南に立ったお家の裏側」です。

 

つまり、エアコンの室外機や給湯器、換気扇によって汚れた外壁や

ゴミが並べられた勝手口などを眺めながら暮らすことになります。

 

それゆえ、そうならないように、隣との境界に目隠しを設置することになります。

そうしないとカーテンも開けられないので、家の中が薄暗くなってしまうし、

せっかくつくったウッドデッキも、使いにくくなりますしね。

 

では、道路面につくった大きな窓はどうでしょうか?

これらの窓からは、光もたくさん入ってきますが、同時に視線もたくさん入ってくるため、

カーテンを開けることが出来ません。そして、光が遮られ家の中が薄暗くなってしまいます。

 

また、2階につくった子供部屋は、小さな子供たちにとって、

使いやすいのでしょうか?

 

もちろん、そんなはずはありませんよね?

子供たちはお母さんの近くで居たいものだし、散らかしたおもちゃを

片付けることもままならない子供たちが、さらにそれを自分の部屋に

持って行くとは考えにくいですもんね。

 

つまり、リビングやダイニングに荷物の全てが集中してしまうというわけですね。

結果、片付けしにくい家となり、同時に、掃除もしにくい家になってしまう、

というわけですね。

 

この他、避けた日陰に出来た余白にも、外構工事が必要となるため、

外構費用が余分にかかることになります。

 

ざっと、挙げると、こういったことがこのお家を建てた場合、

考えられるって感じでしょうか。

 

では、次回は、

この土地にはどのような家を建てるべきなのか?全く違う視点でお伝えしていきたいと思います。

この土地の可能性をより引き出す家づくりの考え方です!

 

それでは、、、

 

 

 

11/1(月)2000万以下で平屋は建てられないのか?~家づくりに関する豆知識~

例えば、土地の広さが100坪あれば、問答無用で平屋を建てるべきなのですが、

多くの方が、そんな広大な敷地にポツンと2階建の家を建てています。

 

その理由は「平屋は高い」と思い込んでしまっているからだと思いますが、

平屋は、本当に前評判通り高くなってしまうのでしょうか?

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

その答えは、

「イエス」でもあり「ノー」でもあります。

つまり、家をどう考えるかによって、どちらにもなりうるということですね。

 

では、高くなってしまう方は、どのように家を考えてしまう方なのでしょうか?

 

坪数にこだわる人


平屋が高くなってしまう方は、坪数にこだわってしまう人です。

「家はこれくらいなければいけない」とか、

「部屋はこれだけなければいけない」とか、

「部屋の広さもこれくらいないといけない」とか、

なんせやたらとデカさにこだわる人です。

 

これは平屋に限ったことではなく、2階建てでも同じですが、

家は大きくなればなるほど、それに連動して家の価格も高くなります。

 

そして、あれもこれもとどんどん付け加えていった結果、

坪単価は安くなっていくものの、それに逆行して家の価格は高くなっていってしまいます。

 

家が高くなれば、色々と高くなる


そして、家の坪数にこだわれば、建築費が高くなるだけにとどまらず、

そのほかの様々な費用も高くなってしまいます。

 

ランニングコストとなる光熱費や固定資産税、そして、塗り替えなどのメンテコスト、

さらには、将来リフォームする時のコストなどが、です。

 

それゆえ、コストを抑えながら平屋を建てるためには、

坪数や大きさにこだわらないようにすべきである、

そして、それが結果的にランニングコストも抑えられるようになるというわけですね。

 

無駄を省きながら平屋を建てる!

 

では、前回お伝えさせていただいたこちらの土地では、1800万円という予算の中で、

一体どのような家を提案したのでしょうか?

 

もちろん、これだけの広さがなので、当たり前のように平屋を提案させていただいたのですが、

まず道路面である西面に玄関と収納をまとめました。

 

玄関は明るい方がいいものの、かといって厳しい西日を入れる必要はないし、

収納にいたっては、そもそも日光を入れる必要なんてありませんからね。

  

結果、正面となる西面から窓をなくすことが出来、スッキリした美しい外観になると同時に、

汚れの原因となる窓がなくなれば、家の汚れも目立ちにくくなります。

また、間取りが分からない防犯に優れた住まいにもなります。

 

そして、たっぷりと直射日光が入り、明るく開放的なスペースにしたいリビングは、

視線が気にならない場所に配置しつつ、視線が気にならない窓をつくりました。

 

結果、たとえ曇りの日でも自然光だけで日中過ごすことが出来る

明るいリビングが出来上がりました。

もちろん、光を拡散させる工夫も織り交ぜることで

明るさを際立たせていますがね。

 

コスト面はどうでしょうか?

コストを抑えるためには、

広さにこだわらないことが大切であると申し上げましたが、

では、そうするためには一体どうすればいいのでしょうか?

 

まずは、廊下をなくすことです。廊下がなければ家の中の温度差が生まれにくくなり、

快適な環境も維持しやすいですしね。

 

また、部屋の数や広さについても、必要・不必要をよく考えるべきです。

子供部屋の数や広さ、寝室の広さ、ですね。

 

収納に関しても、ただ闇雲にたくさんつくればいいわけじゃありません。

床面積が増えれば、それに比例してコストが高くなってしまうからです。

それゆえ、床面積を増やさずに収納を増やす工夫を

家の至るところに織り交ぜました。

 

そして、こういった工夫をした結果、

1800万円でゆとりを持って暮らすことが出来る

平屋の住まいをつくることが出来たというわけです。

  

ということで、家づくりをする時は、なにげなく受け入れてしまっている

思い込みを一旦捨てていただくと同時に、本当に自分たちに必要なものが何かをよく考えながら

土地を選び、間取りをつくっていただければと思います。

 

それでは、、、