2024年09月

9/26(木)電気料金の嘘と真実~家づくりに関する豆知識~

 

2022年の10月をもって

●●電力が燃料調整費の上限を撤廃したことにより、

11月からオール電化住宅の電気料金が

大きく跳ね上がりました。

 

これを受けてこれまで無頓着だった電気料金を

意識するようになった方も多いのではないかと思いますが、

電気料金は今後もさらに高くなっていくと噂されているため、

これから家を建てる方は、

値上がり傾向である電気料金を

抑える対策をしなければいけません。

 

いつか終わりがある住宅ローンとは違って

電気料金は生きている限り

ずっとかかり続ける費用ですからね。

 

どれだけ住宅ローンの利息を抑えることが出来たとしても、

電気料金に対する知識が乏しいままでは

抑えた利息を上回る出費を強いられかねませんしね。

 

こんにちは。

Eguken myhome studio 江口です。

 

というわけで今回は

電気料金についてお伝えしていきたいと思います。

 

今後、変動幅が大きくなるであろう

電気料金という「ランニングコスト」を抑えられるかどうかは、

安定した「長期積立投資」にも直結してくるはずなので、

知識を身につけていただければと思います。

 

✔️「高断熱高気密」だけでは解決策にはならない

 

まず理解しておいていただきたいことが、

家の断熱や気密を強化することは

「快適な暮らし」には大きく寄与するものの、

新築の家同士で比較する場合

電気料金の節約にはそれほど関係ないということです。

 

国が発表しているデータによると、

家庭の消費電力の割合の中で

冷暖房が締める割合はわずか28%しかないからです。

割合としては給湯器と同じ比率です。

 

1年中休みなく使用する給湯器に対し、

冷暖房は使用する期間が1年のうち半分ぐらいなので、

そう考えると信憑性の高い数字ではないでしょうか。

 

仮に毎月の平均電気代が

毎月15,000円だとしたら、

冷暖房が締める費用は

月平均4,200円ぐらいだということですね。

 

そして、たとえ超高性能住宅にしたとしても

冬の暖房の使用をなくすことは不可能なので、

ずいぶんとお金をかけて高性能化したとしても

節約出来る電気代は

せいぜい20%〜30%ぐらいのものではないでしょうか。

 

つまり、毎月平均1000円前後ぐらいが

高断熱高気密化によって

節約出来る電気料金だということですね。

 

今後50年生きるとしたら、

節約出来る合計金額が約60万円なので、

性能アップによって高くなるコストが

それ以下ならコストを上げることなく

より快適な住まいを手に入れることが出来るので

そうした方がいいという感じですね。

 

✔️電気料金を抑えるたった一つの手段

 

家の性能を強化すれば、

多少の電気料金の節約をしつつ

より快適な暮らしを手に入れることが出来ますが、

とはいえ、そうしたからと言って

給湯器や冷蔵庫、そして照明器具や

その他全ての家電製品の電気料金を

節約出来るわけではありません。

 

ゆえ、電気料金の根本的な解決策は

「太陽光発電の設置」しかありません。

太陽光発電を設置すれば、

発電している間は電力会社から

電気を買わなくてよくなるからです。

 

電気そのものの買う量が減れば、

燃料調整費や再エネ賦課金といった

使った電気料金に付加してかかる

余分な費用を削減出来ますからね。

 

かつ、夜の使用電力量によっては

「蓄電池」の設置も検討した方がいいと考えています。

蓄電池を設置すれば、

昼間の使いきれなかった電気を

貯めておくことが出来るため、

発電しない夜も電力会社から

電気を買う必要がなくなるからです。

 

つまり、発電は天候にも左右されるため

完全というわけにはいきませんが、

基本的に電気は「自給自足」した方がいい

というわけですね。

 

現在の電気料金は基本料金が高く

それが、電気料金が落ちにくい原因なのですが、

昼も夜も電気を買わずによくなることによって、

電力会社の料金プランを使った分だけ

請求が来るプランに変更出来、

これが更なる電気料金の節約につながりますしね。

 

それでは、、、

 

9/19(木)住宅ローンの返済期間~家づくりに関する豆知識~

 

ウッドショックを皮切りに

5600万円上がってしまった建築代は

そのまま住宅ローンに組み込まざるを得ない

という方がほとんどだと思いますが、

とはいえ、そうなれば毎月15,000円〜20,000円も

毎月の返済負担が上がってしまいます。

(変動金利と固定金利による差です)

 

もちろん、インフレによって企業の業績が上がり続け、

給料が上がっていく見込みがあるとしたら

これもまた「仕方無い」と思えるのかもしれませんが、

大多数派の意見としては

とてもじゃないけどそうは思えないのではないでしょうか?

 

このままいい感じでインフレが続き、

それが賃金上昇に反映されるとしても

それはすぐではなく、

団塊の世代が一斉に退職を迎える

2030年ぐらいじゃないかとも言われていますしね。

 

それに、普段の生活に密接している

食料品や日用品も軒並み高くなっているし、

今後は、所得税はもちろん消費税に至っても

増税される可能性が高まってきていますしね。

 

そんなわけで今回は、

住宅ローンの返済負担を上げないようにするための

2つの方法についてお伝えしていきたいと思います。

 

こんにちは。

Eguken myhome studio江口です。

 

まず1つ目の方法が、

「住宅ローンの返済期間を長くする」ということです。

つまり返済期間を35年ではなく

40年で設定するというわけですね。

そうすれば毎月の返済負担が

10,000円ほど抑えられるからです。

 

とはいえ、そうなれば

住宅ローンに縛られる期間が

よりいっそう長くなるため、

その期間ずっと働き続けられるのか

と不安に思われるかもしれません。

 

また、期間が長くなればなるほど

利息を余分に払うことにもなるため、

繰上げ返済をすることで

返済期間を短くしていくべきじゃないか

と思われるかもしれません。

 

✔️住宅ローン期間が長くても問題ない理由

 

複利効果を最大に活かした

「長期積立投資」をするつもりがない方は、

先程申し上げた不安を払拭するために

少々負担が増えるとしても

返済期間を少しでも短くした方がいいし、

繰上げ返済をすることによって

利息の負担を軽減した方がいいと思います。

銀行への預金や貯蓄性の生命保険によって増えるお金より

住宅ローンの利息の方が圧倒的に多いからです。

 

一方で「積立投資」を

住宅ローン期間と同じ40年ずっとやり続けるとしたら、

住宅ローン利息の数倍お金が増えている可能性が

かなり高い確率であるのは、

過去のデータを見ても火を見るより明らかです。

 

「投資をする」ということは

「世界経済の成長に投資をする」ということなのですが、

世界の人口はこれまでずっと増え続けてきて、

それに連動して経済は右肩上がりに成長してきたし、

今後も世界の人口は増え続けていくと言われており、

そうなれば経済はきっと右肩上がりに成長するからです。

 

ゆえ、返済期間を長くすることで

返済負担を少しでも軽減し、

「長期積立投資」がしやすい状況を

作っていただきたいと考えている次第です。

 

そして返済期間を長くしても問題がないと

考えているもう1つの理由は、

住宅ローンを借りている期間中

ずっと「団体信用生命保険」という

保険が掛かっているからです。

 

つまり返済期間を短くするということは

それだけ保証期間が短くなるということだし、

繰上げ返済によって返済期間を短くしていくということは、

保険を早々に解約しようとしているということでもあるため、

わざわざそんなことをする必要はない

(=保証を放棄する必要がない)

というわけですね。

 

そんなわけで、これから家を建てる方は

返済期間を長くすることで

返済負担を少しでも抑えていただき、

生まれた余剰資金を

全て「長期積立投資」に回していただければと思います。

 

それでは、、、

 

 

9/12(木)明るい老後を迎えるための2つのシナリオ~家づくりに関する豆知識~

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

「老後」と言われてもまだまだ遠い未来なので

現実味を帯びて考えにくいかもしれませんが、

老後のことまで考えた上で資金計画を立てておかないと

後から取り返しがつかない状況を招きかねないのが

家づくりの恐ろしいところです。

 

ゆえ、家を建てながらも

安心して過ごし続けていただくために

今回は老後資金についての個人的な見解について

お伝えしていきたいと思います。

 

✔️老後2000万円問題は本当なのか?

 

数年前、麻生大臣が年金だけでは

老後資金が2000万円ほど足りないという発言をして

物議を醸し出したことがありましたが、

国のデータによると

一般的な家庭の年金支給額と

65歳からの生活費を差し引いてみると

マイナスとなってしまう上、

この数字の中には住居費やゆとり費

(旅行や趣味、子や孫への援助金)

などは含まれていないため、

それらを合わせると

あながちこの話は間違いではないぐらい

家計が大赤字になってしまいます。

 

一般的な家庭の年金支給額が

月額約21万円なのに対し、

老後の最低生活費が月額約22.5万円で、

これに住居費とゆとり費が加算されると、

85歳ぐらいまで生きることを前提とすると

支出は月平均35万円ぐらい必要だと言われているからです。

 

この数字を元に計算してみると、

毎月14万円×12ヶ月×20

3360万円ほど老後資金が足りない

ということになってしまうわけですね。

 

ゆえ、なんらかの方法でこの不足分を

補填していかないといけないのですが、

個人的にはその最良の方法が銀行預金ではなく

また貯蓄性の保険でもなく

「長期積立投資」だと考えています。

 

理由は、これから仕事を辞めるまでの長い間、

「複利」効果を利用しながら

お金を運用し続けていくことによって

銀行や保険よりも圧倒的にお金を増やすことが出来る

可能性が高いからです。

 

「複利」とは元本に利息を加えた額に

さらに利息がかかるようになる計算方式のことで、

期間が長くなればなるほど

その恩恵が雪だるま式に膨らんでいくのが特徴です。

 

仮に毎年10万円ずつ積立し、

それを年率5%ずつ増えていくとしたら、

1年目:10万円×5%=5,000

2年目:10万円+5,000円)+10万円

205,000×5%=10,250

3年目:205,000円+10,250円)

10万円=315,250×5%=15,763

という風に、増えていく割合が

年々大きくなるというイメージですね。

 

ゆえ、基本的には複利効果を最大化出来る

この「長期積立投資」を

老後資金づくりのメインシナリオに

考えていただきたいと考えています。

 

✔️老後資金のサブシナリオ

 

とはいえ、家計の状況によったら

たとえ保険を見直し、

かつ住宅ローン返済の負担を減らしたとしても

充分な資金を長期積立投資に回せない

という方もいらっしゃると思います。

 

ゆえ、その状況が濃厚な方には

出来るだけ長く働き続けてください

とお伝えさせていただいています。

 

理由は、単純に働き続ければ

安定収入が入ってくるから。

そして、安定収入があることで

年金支給を遅らせることが出来れば、

年金額を増やすことが出来るからです。

 

年金は65歳から受け取ることが出来ますが、

支給率は1ヶ月遅らせるごとに0.7%上乗せされるため、

65歳から受ける年金額を1とすれば

70歳まで遅らせるとしたら142%になり、

限界の75歳まで遅らせるとしたら184%になるからです。

 

具体的な数字で示すと、

通常65歳から受け取ることが出来る

国民年金の額が約13万円なので、

70歳に遅らせると約18.5万円、

75歳まで遅らせると約24万円になり、

これに厚生年金の上乗せ分が

支給されることになるというわけですね。

 

仮に夫婦そろって働き続けていけたとしたら

おそらく毎月35万円を超える年金になるのではないでしょうか。

これが、僕が考える老後の不足資金を補填するサブシナリオです。

 

ただ、このシナリオにはずっと健康であることと、

いつ死ぬか分からないから

貰えるものは早く貰っておきたいと考えてしまう

心理的な壁の2つの障壁があるため、

あくまで「サブシナリオ」の枠に

とどめておいて欲しいんですけどね。

 

とはいえ、この2つのシナリオさえ知っていれば

安心して家づくりを進めることが出来ると思うので、

ぜひ覚えておいていただけたらと思います。

 

それでは、、、

 

 

9/5㈭保険の役割と現実~家づくりに関する豆知識~

 

生命保険の仲間に「学資保険」と「医療保険」がありますが、

この2つも生命保険同様に思い切って見直してもいい保険だと思います。

 

学資保険に関しては、20年近くもお金を運用するにもかかわらず

金利が低過ぎて全くお金が増えないから。

 

そして医療保険に関しては、そもそも日本人は問答無用で

「国民健康保険」に加入しており、そもそもこれがとっても良い保険だからです。

 

こんにちは。

eguken myhome studio 江口です。

 

では、それぞれもう少し詳しくご説明していきたいと思います。

 

✔️学資保険<長期積立投資

 

結論から申し上げると、現在の学資保険は

以前の学資保険のようにお金が増えず、

増えるとしても銀行の預金程度なので

そもそも入る必要がありません。

 

ゆえ、子供たちの大学への進学費を

学資保険で賄うという考えは

早々に捨てていただけたらと思います。

 

では、大学の進学費用はどうすればいいのか?

子供が生まれたばかりやまだ子供が小さいのであれば、

大学卒業までの期間で考えると20年前後の期間があるので、

学資保険にかけようと思っていた分を

そっくりそのまま長期積立投資に

回していただくのがいいかと思います。

 

とはいえ、20年後思っていたように

増えていないという状況も考えられますし、

積み立てを開始した時期が遅い場合

運用期間が短いと思っていたように増えていない

という状況も考えられるので、

こんな場合は増えていない資産を切り崩さずに

「奨学金」という手段を使っていただくのがいいと思います。

 

もちろん、奨学金はローンであり、

子供に借金を背負わせることになるため

利用してはいけないという意見もあります。

 

しかし、奨学金は金利も低いし、

返済が始まるのも大学を卒業してからであるため、

子供たちに払わせるのではなく

自分たちで払っていってもいいわけですしね。

子供たちが働きだせば、

子供たちにお金がかからなくなるので

親も家計に若干のゆとりが生まれますしね。

 

そんなわけで、

この学資保険に回そうと思っていた資金は

そっくりそのまま「長期積立投資」に

回していただけたらと思います。

 

✔️不足分だけでいい医療保険

 

医療保険に関しても、我が国日本では全員が

「国民健康保険」という最強の保険に

問答無用で加入しているため、

必要最小限しか入る必要がありません。

 

国民健康保険があることによって

そもそも私たちは30%しか医療費を負担しなくていいし、

それに加えて高額療養費制度を利用出来るため、

大病を患ったとしても

病院に支払う費用は十数万円程度で済みますからね。

 

ゆえ、仮に医療保険に入るとしたら

高額療養費制度では賄えないことにだけ

備えておくのでいいのではないか

というのが個人的な考え方です。

 

そして、見直すことによって若干でも浮いた医療保険の掛け金も

学資保険同様「長期積立投資」に回していただけたらと思います。

 

保険だと病気や怪我の時にしかお金がおりてこないのに対し、

いつでも出し入れ出来る場所にお金を貯めていっておけば、

病気や怪我以外の用途にもお金を使うことが出来ますしね。

 

というわけなので、

家を建てるタイミングで生命保険は全て見直していただき、

全て「長期積立投資」による

貯蓄に回していただけたらと思います。

 

車にこだわりがない自分としては、

大きな固定費となる「車」に関しても、

燃費や税金のことを考慮すると同時に

出来るだけ車体費用を抑えて

少しでも長期積立投資に回す資金を

つくっていただくことをオススメしているんですけどね。

 

運用資金が多ければ多いほど、

これから先の不安がより払拭出来るのは

間違いありませんからね。

 

それでは、、、