2021年01月

1/28(木)割安感に隠れた裏側を冷静に見る ~家づくりに関する豆知識~

 

例えば、1400円の商品が2つ必要となり買い物に行ったところ

3つ買うと1000円という特価売りをしていたら、思わずその割安感に飛びついてしまいませんか?

 

しかし、余分に買ったもう1つをずっと使わなかった場合、それは200円の損失を出してしまった

ということですよね?

 

また、同じ食品でも、お店によって価格設定が違うこともあれば

日によって価格設定が違うこともあるため、少しでもお得な買い物をしようと

わざわざお店をハシゴしてしまうことはないでしょうか?

 

しかし、その場合も、100円お得な買い物をするために、100円以上ガソリンを

余分に使ってしまったとしたら、決してお得な買い物をしたとは言えないですよね?

 

こんにちは。

eguken Myhome studio 樺島です。

 

このような価格のトリックは、私たちの冷静な判断力を鈍らせてしまうのですが

家づくりにおいても、同じように価格のトリックが、私たちの冷静な判断力を鈍らせ

逆に高い買い物をさせてしまいます。

 

例えば、中庭がある延床面積25坪の平屋を建てるとしたら

その家の坪単価は、消費税まで含めると、引渡し価格で約7580万円になります。

(中庭は延床面積には含まれませんが、中庭の工事費用は価格には含まれます)

 

他方、中庭がある延床面積30坪の平屋を建てるとなると、その家の坪単価は約7075万円となり

先程よりも5万円ほど坪単価が安くなります。

もちろん、全く同じ条件で家を建てると仮定して、です。

 

つまり、坪単価は、家の面積が小さくなればなるほど割高となり

家の面積が大きくなればなるほど割安となる、ということなのですが

坪単価に判断の比重を置いてしまうと、大切なことを見落としてしまいやすくなります。

 

25坪の家は、坪単価は75万円するかもしれませんが、家の総額は1875万円です。

それに対して30坪の家は、坪単価は70万円と、25坪の家に比べて5万円安くなるかもしれませんが

家の総額は2100万円と225万円高くなります。

 

この場合、あなたが家に掛けていい予算が、1900万円だったとしたら

あるいは、あなたにとって充分な広さが25坪だとしたら

わざわざ予算を上げてまで、家を大きくすべきではありません。

 

もし225万円予算が上がったとしたら、そして、その上がった予算を住宅ローンでまかなうとしたら

さらに金利が加わることになるので、あなたの予算は270万円も上がります。

 

そして、これはつまり、あなたが家以外のことに自由に使えるお金が

270万円減ったということでもあります。

 

また、割安感とは違う話になりますが、土地に関しても

無駄に広い土地を購入するべきではありません。

 

というのも、あなたにとってちょうどいい土地の広さが、50坪であるにもかかわらず

ただ広い方が良さそうだという理由で、60坪の土地を買ってしまったとしたら

その10坪分出費が増えてしまうからです。

 

もし坪単価が20万円だとしたら、200万円予算がアップしてしまうことになるし

金利まで含めると、240万円予算がアップしてしまうことになります。

 

しかも、土地の場合は、その増えた面積分、“庭”の工事予算までもアップしてしまいます。

 

その上、家が大きくなれば、その分電気代も高くなりやすいし、家も土地も広くなった分

固定資産税も高くなってしまうことになります。

 

つまり、イニシャルコストだけじゃなく、生涯払い続ける2つのランニングコストまでも

高くなってしまう、というわけです。

 

家づくりをする時は、どうしても金銭感覚が麻痺してしまうし

かつ、家づくりにかける強い想いが勝ってしまうため、いとも簡単に予算を上げてしまいます。

 

ですが、その上がってしまった予算のしわ寄せは、遅かれ早かれ

確実にその後の暮らしにのし掛かってきます。

 

ですから、目先の割安感に惑わされないよう、また、金銭感覚が麻痺しないよう

常に冷静に予算とのバランスを見ながら、家づくりを進めていただければと思います。

 

それでは、、、

 

 

1/25(月)防犯と家事同線が自然と良くなる間取り ~家づくりに関する豆知識~


こちらお家は、正面に窓が全くないのですが

あえて、正面に窓をつくらなければ、家の間取りが分からなくなるため

結果的に防犯性が高くなります。

 

また、窓だけじゃなく、換気扇の外部カバーやエアコンの配管や室外機

給湯器の本体や室外機なども、すべて家の正面に出ないようにしています。

 

こうすることによって、“家の外観がより美しくなる”とともに

汚れの原因となるものがなくなれば、“家を美しく保ち続けやすくなる”からです。

 

そして、家が汚れにくくなれば、外部のメンテナンス周期も多少長くなり

結果、メンテナンスコストを、多少なりとも抑えることが出来ます。

 

おはようございます。

eguken Myhome studio 樺島です。

 

このように弊社では、家の景観を美しく保つことも意識しながら家づくりをしているのですが

その観点から考えると、洗濯物を周囲から見えないようにすることも

けっこう重要なポイントではないでしょうか?

 

洗濯物が丸見えになると、生活感丸出しになってしまい

せっかくの景観が台無しになってしまいますからね。

 

また、洗濯物を見るだけで、その家族の多くが分かってしまうため

実は、防犯的にもやや問題あり、なんですよね。

 

防犯性が高くなれば家事も楽になる!?

 

こちらのお家は、外から見えない場所に洗濯物が干せるようになっています。

その理由の1つが防犯面への配慮です。

 

そして、もう1つの理由が、家事動線の短縮です。

ご覧のように、こちらのお家は、キッチン近くに洗濯機がある脱衣室をつくっているのですが

さらに、その脱衣室が“中庭”に面することで、脱衣室からわずか23歩で

洗濯物を干すことが出来ます。

 

しかも、“中庭”の窓は、周囲から一切見えないので、カーテンを設置する必要もなければ

常時、窓を開けっぱなしにしておくことが出来ます。

 

結果、心地いい風が中庭を通り抜け、干してある洗濯物をよく乾かせてくれます。

 

また、周囲から見えないということは、化粧をしてなくても、またパジャマ姿であろうとも

人の目を一切気にすることなく、洗濯物を干すことが出来るということだし

夜の間もずっと洗濯物を干しっぱなしにしておくことが出来るし

その場合でも、風で洗濯物が飛ばされる心配もありません。

 

そして、乾いた洗濯物を取り込む作業もメチャクチャ楽チンです。

アパートのように、リビングから手を伸ばせば、洗濯物を室内に取り込めるわけですからね。

 

洗濯は毎日の作業です。しかも、子どもの年齢とともに分量が増してくるため

その一連の作業にとられる手間も時間も、よりいっそう増えていくことになります。

 

それゆえ、これからの暮らしに、少しでもゆとりをつくるためにも

また、同時により美しい家を建てるためにも、ぜひ、こちらの住まいのような

防犯に配慮した家づくりをしていただければと思います。

それが結果的に家事を楽チンにしてくれるわけですしね。

 

それでは、、、

 

 

1/19(火)あえて日当たりが良い南向きの土地を選ばない理由  ~家づくりに関する豆知識~

家の間取りは、予算を含む要望だけでつくるものではなく

その土地がどんな環境であるかに大きな影響を受けます。

また、間取りと同じように家の外観も、その土地がどんな環境であるかに大きな影響を受けます。

 

本当に暮らしやすい家をつくるためには、周囲の状況は、切っても切り離せないものだからです。

 

こんにちは。

eguken Myhome studio 樺島です。

 

例えば、今回お伝えさせていただくお家が建っている土地は

この図の中の売地Cです。

明るくて気持ちいい家が建てられそうな南向きのABではなく、です。

 

では、なぜ日当たりが良い南向きの土地を買うことが出来たにもかかわらず

あえて買わなかったのでしょうか?

 

この立地条件で注目すべきなのは、南側にある道路の南に建っているのが

ワンルームマンションであるということと、その共用部分である通路と

マンション全部屋(3階建24部屋)の玄関が、北向きであるということです。

 

つまり、常にマンション住人の視線を浴びることになるし

かつ、賃貸物件であるがゆえに住人も定期的に入れ替わるためプライバシー的にも防犯的にも

決して良いとは言えないというわけです。

  

となれば、せっかく南向きに大きな窓をつくったとしても、カーテンで閉じてしまいますよね?

そして、家の中に差し込む光量が弱くなり、日中ずっと薄暗い家になってしまいます・・・

また同時に、開放的とは真反対の閉鎖的な家になってしまいます・・・

 

それゆえ、ABの土地ではなく、あえて、マンションからの視線を遮ることが出来る

Cの土地を購入されたというわけですね。

 

結果、学校までの距離や環境は全く同じであるのに、ABの土地よりも250万円も安く

土地を買うことが出来ました。

つまり、住宅ローンにかかる金利も含めると300万円もの予算がカット出来た

ということになるんですよね。

 

とはいえ、Cの土地で誰もが頭によぎることは、“日が当たらないんじゃないか?”

ということですよね?

 

どんな土地でも家の中に光は届けられる

 

 

これは、このお家のリビングの写真ですが、窓から太陽の光がたっぷりと射し込んできています。

たとえ、真南にそれほど距離を空けずして、2階建てのお家が建っているとしても、です。

 

この秘密は設計にあります。

Cの土地で家を建てる場合、リビングを敷地の一番南に配置しても

リビングに充分な光を届けることは出来ません。

 

また、南からの採光が難しいからと、道路面である東に大きな窓をつくってしまうと

道路を挟んだ向かいのお家や、その道路を通る人たちから家の中が丸見えになってしまうため

結局カーテンを閉じた状態の薄暗い家になってしまいます。

 

それゆえ、リビングの位置を工夫することによって、明るさとプライバシーの確保を

同時に実現したというわけです。

 

 

このお家のリビングの窓は、南に建っているお家から、5.5mほど距離を開けてつくっています。

太陽高度が低くなる冬でも、南からの光をリビングの中に採り込みやすくするためです。

 

また、それに加えて、リビングに吹抜けをつくり、かつ、吹抜けにも大きな窓を

設置させていただきました。

 

高い位置にある上階から、下階に光を落とすことにより、より採光が安定するからです。

 

このように、土地が持つ環境に合わせて、間取りをつくるようにすれば

明るく、プライバシーが担保されたメチャクチャ住み心地が良い住まいを

どんな土地でもつくることが出来ます。

 

 

しかも、このお家のように、パッと見ただけでは、全く間取りが分からないように出来れば

防犯性もグンと高くなりますしね。

   

ということで、間取りや外観は、土地の環境に最も左右されるということを

覚えておいていただければと思います。

そして、あなたが持つ要望が、どんな土地でも常にベストではない

ということも、合わせて覚えておいてくださいね。

 

それでは、、、

 

 

1/15(金)コスパがいい家の弱点とその対処法 ~家づくりに関する豆知識~

※↑model house LDK

最も多く建てられている家は、“総2階建て”と呼ばれる1階と2階の面積がほぼ同じである家ですが

その理由は、この家の建て方が、最もコストパフォーマンスに優れているからです。

つまり、建築コストが割安だということですね。

 

しかし、この建て方には、割安な建築コストで家が建てられるというメリットがある反面

建てた後じゃないと気付けない手痛いデメリットもあります。

 

こんにちは。

eguken Myhome studio 樺島です。

 

まず、総2階建では、基本的に寝室や子ども部屋といった居室を、全て2階に配置します。

 

しかし、この間取りでは、子どもたちが自分の部屋を使いにくくなります。

わざわざ、自分たちのモノを持ち運びするのが面倒くさいし

親から離れた所で、1人で過ごすのは心細く怖いからです。

 

結果、子どもたちのモノは、常にリビングダイニング周辺に置かれるようになり

リビングダイニングが散らかった生活感あふれる場所になってしまうし

せっかく広々つくったリビングダイニングが、なんだか狭苦しい場所になってしまいます。

 

また、全ての居室を2階に配置してしまうと、将来、予期せぬ増築費用がかかる

可能性が高くなってしまいます。

 

将来、足腰が弱ってしまった場合、2階への行き来が大きな負担となるため

増築することによって、1階に部屋をつくらざるを得なくなるからです。

 

となると、大切な老後資金の中から、その費用を捻出せざるを得なくなってしまうか

あるいは、その資金の捻出が難しい場合は、再び銀行から借金せざるを得なくなってしまいます。

 

2つの問題を同時に解決する秘訣

 

小さな子どもたちは、親の気配が感じられないところで遊ぼうとしないし

親の方だって、目が届かない所で子どもたちを遊ばせたくありませんよね?

 

でも、かといって、わざわざリビングダインングが散らかるような家にしたいとも

誰も思わないですよね?

出来れば、リビングダイニングは、いつもキレイな状態を保ちたいと思っていますよね?

 

であれば、“子ども部屋を1階につくる”という選択肢を、お持ちいただいても

いいのではないでしょうか?

あなたが家を建てようと思っている土地が、40坪以上あれば、ほぼ実現することが出来るし

45坪以上あれば、確実に実現出来ます。

 

この選択肢をお持ちいただくだけで、先程の2つの問題をあっさりと解決することが出来ます。

 

1階に子ども部屋があれば、子どもたちがその部屋を使いやすくなるため

リビングダイニングをキレイに保ちやすくなります。

 

また、子どもたちはやがて出て行くため、将来は、子供部屋を寝室として使えるようになります。

つまり、老後は1階だけで生活が出来るということですね。

 

ただし、この場合、どうしても建築コストは割高になってしまうため

家をコンパクトにすることによって建築コストを抑えるようにしなければいけません。

 

しかし、家をコンパクトにすることによって、最初にかかる建築コストを抑えることが出来れば

将来かかるかもしれない余分な増築費用をカットすることが出来る分、家づくりにかかるコストを

よりミニマムすることが出来るようになります。

 

ということで、家にかかるお金をより少なくするためにも、実現可能なのであれば

子供部屋を1階につくるという選択肢を前向きに考えてみていただければと思います。

 

それではまた…

 

 

1/6(水)ハイコストな家をローコストで建てる秘訣 ~家づくりに関する豆知識~

弊社が建てる家の中には、「中庭」をつくっているお家がありますが

その理由は、それがその土地で懸念される問題点を解決するための最良の手段だからです。

 

例えば、周囲が家に囲まれていたり、南に隣接して家が建っている場合

近隣の家から十分な距離を確保出来ないまま窓をつくったとしても

その窓から光を採ることが出来ません。

 

それゆえ、家全体に光を届けるために、“中庭”をつくることで

近隣の建物から窓までの距離を確保したわけですが、とはいえ“中庭”をつくるとなれば

どうしても建築コストが割高になってしまいます。

 

こんにちは。

eguken Myhome studio 樺島です。

 

というのも、“中庭”をつくると、壁の面積が増えてしまうからです。

 

つまり、外壁工事にかかる費用や内装工事にかかる費用、そして断熱工事にかかる費用などの

コストが増えてしまうため、その分建築コストがアップしてしまうということですね。

 

また、壁の面積が増えるということは、それに伴って基礎工事の面積も増えることにもなるため

同時に基礎工事の費用までもアップすることになります。

 

これらの理由から、“中庭”がある家は割高になってしまうのですが

ここからは、予算を一切上げることなく、また、品質を一切落とすことなく

“中庭“がある家を建てる方法について、お伝えしていきたいと思います。

 

家の品質を一切落とさず建築コストを抑える工夫

 

そのためには、2つの工夫が必要になります。

 

工夫1:必要以上に部屋を大きくしない

 

まず1つ目の工夫が、必要以上に部屋を大きくしないということです。

例えば、あなたは、寝室にどれくらいの広さを求めますか?

 

10帖でしょうか?あるいは8帖でしょうか?

あるいは6帖でしょうか?

 

仮に、あなたが、寝室は、ただ寝るだけのスペースだとお考えであり

かつ、寝室にはベッドしか置かないとしたら、ベッドのサイズや個数によっても違いますが

多くの場合6帖もあれば充分です。

6帖あれば、ダブルベッドを2台並べて置くことが出来ますからね。

 

となると、10帖つくるより4帖もカット出来ることになり、結果100万円〜120万円も

コストがカット出来ることになります。

 

工夫2:やみくもに部屋を多くつくらない

 

そして、2つ目の工夫は、やみくもに部屋を多くつくらないということです。

 

例えば、親御さんが泊まりに来た時や、来客の時のための “和室”は

本当に必要な部屋なのでしょうか?

 

仮に、この和室が6帖だとしたら、この部屋には150万円ぐらいコストがかかっているのですが

それをつくったとして、一体どれだけの頻度でその部屋を利用するでしょうか?

 

親御さんが泊まりに来た時は、子ども部屋で寝てもらうようにすればいいわけだし

そもそも、そんなにしょっちゅう来客があるわけじゃないでしょうしね。

 

家をコンパクトにする方が合理的

 

この2つを意識しながら、家づくりをしていただければ、必然的に家はコンパクトになります。

 

そして、その結果、家のコストをカット出来るようになり、コストが上がる要因となる

“中庭”をつくったとしても、決して驚くような金額にはなりません。

 

また、家をコンパクトにすれば、必然的に光熱費もカット出来るようになります。

あるいは、最小限の光熱費で、家全体を温度差のない快適な空間にすることが出来ます。

 

弊社では、このような考えのもと、家づくりをご提案させていただいているので

そんなお家が見てみたいとお考えであれば、いつでもご連絡いただければと思います。

 

それでは、、、