2020年09月

9/25(金)家を大きくすることの落とし穴 ~家づくりに関する豆知識~

 

リビングは広ければ広いほどいいから出来るだけ広く・・

収納もたくさんあればあるほどいいから出来るだけ多く・・

もしもの時のために和室もつくっておきたいし、時には、ゆっくり1人でこもれる書斎も欲しい・・

寝室も広いほど良さそうだし、子供部屋も人数分は必要だし・・

 

当たり前のことですが、こういったご要望を全て叶えていこうとすると

家がどんどん大きくなっていきます。

 

しかし、少し冷静に考えてみてください・・・

あなたやあなたの兄弟や姉妹は、あなたのご実家で過ごしているのでしょうか?

 

もし、過ごしていないとしたら、あなたやあなたの兄弟や姉妹が使っていた部屋は

一体現在どのような状態になっているでしょうか?

 

そして、あなたのお子さんたちも、いずれ、あなたと同じように家を出て行き

それからずっと夫婦2人だけで過ごすだけとしたら果たして、そんな大きな家は必要なのでしょうか?

 

こんにちは。

eguken Myhome studio 樺島です。

 

もちろん、この問いに対する答えは、人それぞれであると思いますが

今回は、家が大きくなることによる金銭的な負担についてお伝えさせていただくので

この点も含めて、ご自身の家づくりにについて考えてみていただければと思います。

 

家が大きくなればなるほど坪単価は安くなる

 

家の価格を判断する指標として、家の価格を床面積で除して計算する“坪単価”があります。

そして、この坪単価の特徴は、家の面積が大きくなればなるほど安くなるというコトです。

 

例えば、60万円のキッチンを購入するとして、もしあなたが建てる家の面積が20坪の家なら

キッチンにかかる坪単価が3万円なのに対し、30坪の家になるとしたら2万円となり

40坪の家になるとしたら1.5万円となります。

 

当然のことですが、同じ価格の商品を買ったとしても、家の面積が大きくなればなるほど

面積に対する商品が閉めるコストの割合が、安くなるということですね。

 

しかし、坪単価が安くなれば、一見割安に家が建てられるように気がしてしまいますが

これが家づくりの大きな落とし穴となります。

 

坪単価が安い家は、結局高い買い物となる・・・

 

坪単価が安い家とは、言い換えるなら面積が大きい家です。

そして、家の面積が大きくなるということは、結局、家の見積り総額は高くなります。

 

坪単価は65万円するけど、家の面積が30坪の家と

坪単価は55万円と10万円安いけど、家の面積が40坪と10坪大きい家では

65×301950万円に対し

55×402200万円となり

総額にして250万円も差があるということですね。

 

また、家の面積が大きくなれば、その分電気代も高くなりやすいのですが

この電気代は、終わりがある住宅ローンと違い、一生払い続けていくことになる生涯ローンなので

大きな差を生むことになりかねません。

 

さらに、家が大きくなれば、固定資産税もそれに連動して高くなってしまうし

大きな家にするために、土地も広くせざるを得なくなってしまうかもしれません。

 

その結果、土地代も高くなるし、土地が広くなれば、外構工事費用も高くなるし

土地にかかり続ける固定資産税までも高くなってしまいます。

 

このように、無駄に家を大きくしようとすれば

あらゆる面のコスト負担が大きくなってしまいます。

 

家づくりで大切なことは、最初にかかるイニシャルコストのことだけじゃなく

電気代や固定資産税、それからメンテナンスコストや将来の増改築のことまで

同時に考えてするべきであるということです。

 

少子高齢化が進み、先行きが不透明なこれからの社会の中でも、ずっと豊かに暮らしていくためにも

今回の記事を参考にしながら、家づくりにかけるコストについて

建てる前に考えてみていただければと思います。

 

それでは、、、

 

 

9/18(金)日当たりが良い土地こそ、すべきじゃないこと ~家づくりに関する豆知識~

 

この家は、最も日当たりが良いとされている東南角地の土地に建つ家です。

 

しかし、ご覧いただければ分かるように、この家の正面である南側には

上から下まで伸びたスリット窓しかありません。

せっかく日がよく当たる方角なのに、です・・・

 

でも、たったこれだけの窓しかないにも関わらず、家の中は、驚くほど明るいです。

そして、その明るさは、日の出から日の入りまでずっと安定的に続くため

日中は電気をつける必要が一切ありません。

 

こんにちは。

eguken Myhome studio 樺島です。

 

では、常識をくつがえすかのように、南側に窓がたったこれだけしかないにも関わらず

なぜ、そんなに家が明るいのか?

そして、なぜその明るさが安定的に一日中続くのか?

についての秘訣を、今回はお伝えしていきたいと思います。

 

吹抜けからの採光を有効に利用しているから

 

冒頭の外観写真をご覧いただくとお分かりいただけますが

この縦に延びたスリット窓を設置してある場所は、あえて少し凹ませています。

 

この理由は、太陽高度が高く、ほぼ真上から射し込んでくる夏の直射日光を

出来るだけ室内に入れないようにするためです。

夏の直射日光が室内に入り過ぎると、家の中が暑くなってしまいますからね。

 

他方、夏よりも太陽高度が低くなる冬には、この吹抜けの窓からたくさんの光が射し込んでくるので

リビングダイニングキッチンの最北に位置する暗くてジメジメしてしまいがちなキッチンが

朝から明るくて気持ちいい場所になります。

 

かつ、ダイニングにもたっぷりと眩いばかりの光が射し込んでくるので

清々しい気分で朝食を食べられますしね。

 

そして、このスリット窓部分を凹ませている理由がもう1つ。

それは、太陽の光の採り込み方の工夫です。

 

このスリット窓は、南面の一番東側に設置しているのですが

これは、朝から昼にかけての午前は、直射日光を出来るだけ家の中に入れるようにし

日差しが厳しくなる夕方にかけての午後は、直射日光ではなく、壁に反射した間接光を

家の中に採り込むようにしてあるからです。

 

この窓の位置1つをとってみても、設置する場所を間違えてしまうと

日差しが厳しく日焼けの原因となってしまう西からの直射日光を家の中に

長時間採り込んでしまうことになるので、窓の位置まで考えながら設計しているというわけです。

 

このように一日中、そして一年中、安定して光を室内に採り込むことが出来れば

後は、家の中の壁に反射した光が、家全体に広がっていってくれます。

そして、家全体を優しく明るい光が包んでくれることになります。

 

ということで、常識とされている南に大きな窓を設置せずとも、家の中は驚くほど明るくなる

という事実があることを、ご理解いただければと思います。

 

知らず知らずの間に受け入れてしまっている常識に捕われ過ぎることで、

住みにくい家をつくってしまい、後悔しないように気を付けてください!

 

それでは、、、

 

 

9/15(火)メリットとデメリットの共存 ~家づくりに関する豆知識~


窓からサンサンと降り注ぐ太陽・・

リビングダイニングキッチン全体に満遍なく行き届く光・・

高く広がる圧倒的な空間・・

青空にプカプカと浮かぶ雲を眺めながらソファーでボーッと過ごす休日の朝・・

これらは、吹抜けをつくることによって得られる日常のシーンなのですが

“吹抜けをつくると寒くなる・・・”

というネガティブなイメージが存在することから、「吹抜けはつくりたくない!」

と思われている方が、けっこういらっしゃるのではないでしょうか?

 

こんにちは。eguken Myhome studio 樺島です。

 

確かに、吹抜けをつくれば、その分体積も広くなるし

暖かい空気は、冷たい空気よりも軽いため、上の方に暖かい空気が逃げていってしまいます。

それゆえ、そのイメージはあながち間違ってはいません。

 

しかし、敷地条件によっては、“吹抜け”が必要な場合もあるし

そうじゃない土地の場合でも、“吹抜け”をつくることで様々なメリットを得ることが出来るため

そのデメリットを最小化する工夫をしなければいけません。

 

吹抜けのデメリットを最小化する3つの工夫

 

まず1つ目の工夫は、“断熱性と気密性を高めること”です。

つまり、外部からの影響を受けにくくし、中の空気を逃がしにくくするということですね。

 

2つ目の工夫は、“床暖房をつける”ということです。

足元が暖かくなれば、体感温度がグンとアップするからです。

 

エアコンの空気は、足元まで届かないまま自然と吹抜けに逃げていってしまいやすいですからね。

足元から暖めることによって、熱が逃げるデメリットを最小化するというわけです。

 

そして、最も大事なのが3つ目の工夫です。

それは、家を出来るだけ小さくするということです。

 

面積を小さくすれば、それに連動して体積が少なくなり

結果、冷暖房効率が高くなりやすいからです。

 

過度に1つ目の工夫をすれば、家のコストを上げてしまいます。

また、2つ目の工夫も、確実に家づくりのコストを上げてしまいます。

 

しかし、この3つ目の工夫は、逆に家づくりのコストを抑えてくれる

というメリットを持っています。

 

それゆえ、3つ目の工夫を取り入れることで、1つ目や2つ目の工夫によって増えるコストを

意識的に調整することをオススメしています。

 

あれもこれもと欲張ることで、予算オーバーしてしまうと

経済的に苦しくなってしまうだけですからね。

 

とはいえ、家を小さくするためには、あなたの中の常識を他の方が持っている常識とは

変えていただかなくてはいけません。

 

家を小さくするためには、家の中にあるいくつもの無駄を

合理的になくしていかないといけないからです。

  

ということで、無駄にコストを上げてしまわないためにも

当たり前やこれまでの常識にとらわれず、プラスとなる要素ばかりじゃなく、

マイナスとなる要素も知った上で、家づくりをしていただければと思います。

 

それでは、、、

 

9/11(金)家づくりと同時に考えるべきお金のこと ~家づくりに関する豆知識~


もしもの時や、将来のことを考えて、お金を貯めていくためは

自らの能力を高めることによって収入を増やすことはもちろん

無駄な支出を抑えることと、支出するものに優先順位をつけることが大切です。

 

また、しっかりと貯蓄していくためには、その方法をどうするのかも大切なことです。

 

こんにちは。

eguken MYhome studio 樺島です。

 

多くの方が、貯蓄と言えば、まずは、“銀行”が頭に浮かぶのではないでしょうか?

しかし、貯蓄の王道だと考えられているこの選択は、本当に正しい選択なのでしょうか?

 

銀行でお金は増えるのか??

 

銀行にお金を預けておけば、時間外にお金を引き出さない限り、お金が減ることはありません。

それゆえ、単なる貯蓄先として考えれば、決して間違った選択肢ではありません。

 

しかし、銀行にお金を預けていても、お金は全く増えません。

普通預金金利は、わずか0.001%だし、定期預金金利でも、わずか0.01%しかないからです。

 

それゆえ、貯蓄に回せる資金を全て銀行に預けておくというのは

あまり賢明な選択肢ではないと言えます。

 

貯蓄型の生命保険はどうなのか?

 

そして、もう1つ、多くの方が貯蓄性に期待してお金を預けているのが

生命保険ではないでしょうか?

 

保険は中長期で見れば、保険会社からの提案通り、貯まるだけじゃなくお金は増えます。

 

しかし、満期保険金や契約返戻金には、税金がかかるため

満額受け取ることが出来るわけじゃない、ということも理解しておかないといけません。

 

つまり、受取時にどうなるのかをよく理解した上で加入することが大切だということですね。

 

銀行や保険とは違う金融商品

 

お金を貯めながら増やすためには、ただ単に増えるかどうかだけじゃなく

税制面のことも考えながら加入する必要があるのですが

あなたはそういった商品があることをご存知でしょうか?

  

その商品は、一旦加入すると、60歳までお金を下ろすことが出来ない年金なのですが

預けたお金を受け取る時、ほぼ税金がかかりません。

(退職所得控除や公的年金控除の対象になるからです)

 

その商品は、預けたお金をどのように運用するかを自分自身で決めることが出来るし

途中で運用方法を変更することも出来るのですが

運用によって増えたお金にも一切税金がかかりません。

(通常20.315%の税金がかかります)

 

そして、その商品の素晴らしいところは、毎月23,000円を上限として加入出来るのですが

掛けたお金は、全額所得控除の対象となります。

(公務員さんは12,000円が上限です)

 

仮に、あなたとあなたの奥さんが共働きで、2人とも23,000円ずつ掛けたとし

(年間で552,000円の貯蓄となります)

2人とも所得税も住民税も10%ずつだとしたら、2人で年間約11万円も

税金が安くなるということになります。

 

つまり、貯蓄と節税とを合わせると、合計約66万円の貯金が出来ていっている

というわけですね。

  

個人的には、解約しても問題がなさそうな生命保険を解約してでも

この商品には加入するべきだと考えています。

また、家づくりの予算を削ってでも、その商品には加入するべきだと考えています。

奥さんも働いているなら、もちろん2人そろってです。

 

これから先の混沌とした時代を、豊かに生き抜いていくためにも

ある程度金融知識をつけていただき、住宅ローンをどうするのかだけじゃなく

保険をはじめとした様々な金融商品を、積極的に有効活用していっていただければと思います。

 

それでは、、、

 

9/8(火)泥棒が狙いたいと思わない家 ~家づくりに関する豆知識~

 

昔の家は玄関の鍵なんてかけなかった・・

 

近所にどんな人が住んでいるのかを、しっかり把握していた時代は

そんな状態が当たり前だったと、たびたび耳にすることがあります。

 

しかしながら、時代の経過と共に、地域のコミュニティが希薄になってしまった現在では

とてもじゃないけど、こういうわけにはいきません。

 

こんにちは。

eguken Myhome studio 樺島です。

 

それゆえ、毎日を安心して過ごしていくようにするためにも

昔に比べて、防犯対策を自分自身で万全にしておくことが

家づくりでは欠かせない要素となります。

 

ありがちな一軒家を思い浮かべてみてください・・

 

その家は、1階の日当たりが良い場所に大きな窓がありますね。

そこは、間違いなくリビングです。

裏に回って目線の高さに窓があれば、そこはキッチンです。

さらに、キッチンから近い場所にある小さな窓は

トイレや洗面そしてお風呂に通じているでしょう。

丁寧に格子まで付けてくれていれば100%確定です。

 

2階はベランダに面していくつか窓があり、そのうちのどれかが主寝室で

あとは子供部屋です。

そして、部屋とは高さがそろわない窓があれば、そこが間違いなく階段というわけです。

 

いくら、敷地がブロック塀やフェンスに囲まれているとはいえ

外から窓を見ただけで、こんなに簡単にある程度間取りが分かってしまう家は

果たして防犯性の高い家と呼べるでしょうか?

 

混沌とした時代になり、犯罪が増えることが予想される今後

本当に安心して暮らしていくことが出来る家なのでしょうか?

 

意外と思い付かない防犯対策

 

では、玄関ドアを施錠することは当たり前として

他に、一体どのような防犯対策が考えられるでしょうか?

 

防犯カメラを設置する。

警備会社と契約をする。

窓には強化ガラスを使う。

玄関ドアの鍵を何重にも設定する。

敷地の塀を高くし有刺鉄線をつける。

 

このように、いくつかのアイデアは出てくることでしょう。

しかし、1つだけ意外と思い浮かばないアイデアがあります。

 

それは、そもそも家のカタチを見直すということです。

弊社では、外観から大きな窓を一切なくした家をよくご提案させていただきます。

 

こうすることで、外から家の中を想像することが難しくなり

防犯性能を高めることが出来るからです。

 

もちろん、大きな窓がなくなるというわけではなく、つくっても問題がない場所に

大きな窓をつくることによって、光や風はしっかり確保しています。

 

大きな窓を外壁からなくしてしまえば、敷地のブロックや植栽などによって

外からの視線を遮断する必要もなくなります。

外壁がそのまま塀の役割までも同時に果たしてくれるからです。

 

結果、庭に掛ける無駄なコストを大幅にカットすることが出来ます。

 

また、先程ご紹介したアイデアのように余分なコストを掛けてまで

家の防犯性を高める必要もなくなるため、その分もコストもカットすることが出来ます。

 

ということで、窓がほとんどないカッコイイ家は、ただ単にデザインだけを重視した家ではなく

防犯性にも配慮したお家であるということをご理解いただければと思います。

 

そして、それが結果的に、防犯対策のための外構工事や、それ以外の無駄な防犯対策のコストを

全てカットすることが出来るという事実を、ご理解いただければと思います。

 

それでは、、、